"わたし、あなたのことを完全にあきらめたことはなかった。完全にはね。想い続けていたわ" —ハリー・ポッターに対してジニー・ウィーズリー [出典]
ジネブラ・モリー・"ジニー"・ポッター(旧姓ウィーズリー)(1981年8月11日)とは、時としてハリー・ポッターからジンとも呼ばれる純血の魔女で、アーサーとモリー・ウィーズリー(旧姓プルウェット)の7人の子供たちの末っ子であり、ここ数世代のウィーズリーの家系で初めての女性である。ジニーと兄たちはデヴォンのオッタリー・セント・キャッチポール郊外にある隠れ穴で育てられた。
ジニーは1992年から1999年にかけてホグワーツ魔法魔術学校のグリフィンドール寮に通った。有名なハリー・ポッターの1年あとの入学であった。一年目、ジニーはハリー・ポッターに恋心を抱き、16歳のトム・リドルの記憶に支配され操られた。その記憶は日記に保存されてありジニーを操って秘密の部屋を開け、彼女を含む多くの生徒の命を危険にさらした。この試練の後、ジニーは勇敢な女性に成長し、4年目にはハリー・ポッターが教え率いたダンブルドア軍団の重要メンバーになった。そして神秘部の戦い(1996年)と天文台の塔の戦い(1997年)、ホグワーツの戦い(1998年)に参戦した。また、彼女は才能豊かなクィディッチ選手でもあり、グリフィンドールのクィディッチ・チームではそれぞれ別の時期にチェイサーとシーカーを担当した。
第二次魔法戦争終結後、プロのクィディッチ選手になった彼女はホリヘッド・ハーピーズに入団した。ハーピーズ引退後は「日刊予言者新聞」のクィディッチ担当記者になった。彼女は2000年代前半のある時点でハリー・ポッターと結婚し3人の子供たち、ジェームズ・シリウス(ジェームズ・ポッターとシリウス・ブラックから)、アルバス・セブルス(アルバス・ダンブルドアとセブルス・スネイプから)、リリー・ルーナ・ポッター(リリー・ポッターとルーナ・ラブグッドから)に恵まれた。2020年までに、ジニーは「日刊予言者新聞」のスポーツ編集者に就任した。
経歴[]
生い立ち (1981年~1992年)[]
ジネブラ・モリー・ウィーズリーは1981年8月11日、アーサーとモリー・ウィーズリー(旧姓プルウェット)のもとに生まれた。ウィーズリー家にとって数世代で初めての女子の誕生であり、ビル、チャーリー、パーシー、フレッド、ジョージ、ロンら6人の兄を持つ末っ子であった。この時期、魔法界は第一次魔法戦争で揺れており、ジニーの母方の伯父ギデオンとファビアン・プルウェットが、アントニン・ドロホフ率いる死喰い人との戦いの末に殺害された。その2ヶ月後、1981年8月31日、ヴォルデモート卿が幼いハリー・ポッターの「手によって」敗北したため、一時の平和が訪れた。
ジニーと6人の兄たちはイングランド、デヴォンのオッタリー・セント・キャッチポール郊外にある隠れ穴で育てられた。兄たちは熱心なクィディッチプレイヤーだったが、幼いジニーは一緒に遊ぶことを禁じられていた。6歳になると、ジニーは家の箒置き場に侵入して順番に箒に乗るという習慣を身につけたが、見つかることはなかった。8年後にハーマイオニー・グレンジャーがフレッドとジョージに教えて、初めて判明したのであった。
長兄たちが通い始めたころから、ホグワーツ魔法魔術学校に行きたいと思っていたと、ジニーは主張している。しかしその頃はまだ1歳であったため、単に大げさに話しているだけの可能性が高い。
1991年9月1日、ジニーは母親に連れられてホグワーツへと旅立つ兄たちの見送りにキングズ・クロス駅に赴いた。まだ年齢に達していないにもかかわらずジニーは一緒に行きたいと母親にせがんだ。兄たちに別れを告げる中、ジニーはハリー・ポッターがホグワーツ特急に乗っていることに気がつき、彼に会いに行きたいと母親に頼んだ。兄たちはふくろうやホグワーツのトイレの蓋を山ほど送ると約束したが、汽車が動き出すとジニーは泣き始めてしまった。ジニーは半分泣き、半分笑いながら列車を追いかけてプラットホームを走り、やがて手を振るために立ち止まった。
1992年7月、ホグワーツ特急がキングズ・クロス駅に戻ってくると、ジニーは再び母親に連れられて兄たちを出迎えた。彼女はまたハリー・ポッターに気がつくと、9と4分の3番線の境界を越える中、興奮して母親に指し示した。
ホグワーツ在学中 (1992年~1998年)[]
1年目[]
キングズ・クロス駅でハリー・ポッターを見てから、ジニーは夏の間中彼の話ばかりするようになった。ダーズリー家からロン、フレッド、ジョージによって救出されたハリーが隠れ穴に到着すると、ジニーは彼の近くでは極度のシャイになってしまった。ハリーが到着した朝、ジニーは朝食の席に着く彼を見つけた。驚いたジニーは自分の部屋に駆け戻り、また、ロンの部屋に行くために彼女の部屋の前を通るハリーを見つめた。ジニーはハリーがいると不器用になってしまい、彼が部屋に入ってくるといつも物をひっくり返した。ホグワーツの手紙が届いた日、ジニーは顔を真っ赤に染めておかゆのお椀を大きな音を立ててひっくり返してしまった。また、ホグワーツに入学するのかとハリーに聞かれるとバターのお皿に肘を突っ込んだ。
ジニーは家族と一緒にダイアゴン横丁に赴き、学用品を購入した。ローブや教科書など、経済的な理由から兄たちのお下がりを多く使わなければならなかったため、ホグワーツにやっと行けるという喜びはいくらか薄れてしまった。しかしフローリッシュ・アンド・ブロッツにおいてはギルデロイ・ロックハートの著作集を新品で手に入れることができた。ロックハートが宣伝のためにハリーに与えた本をハリーがジニーに渡したのであった。ハリーは自分のお金で本を買うことができ、また、ロックハートの売名行為に困惑していたためであった。
この親切と容認により、ジニーは初めてハリーの前で口を開いた。ドラコ・マルフォイがハリーを侮辱し始めたときにハリーを庇ったのであった。ドラコの父親ルシウス・マルフォイはマグルの両親の元に生まれたマグル生まれの魔女ハーマイオニー・グレンジャーと親しくするウィーズリー家を批判し、魔法族の面汚しと断じた。この会話の最中、ルシウスはジニーのボロボロの「変身術入門」にトム・リドルの日記を滑り込ませることに成功した。
ジニーは1992年9月1日にホグワーツに入学し、ウィーズリー家の慣例通りグリフィンドール寮に組分けされた。ジニーは学用品に紛れ込んだトム・リドルの日記に気がつき、日記の邪悪な本質を知らないまま綴り始めた。日記が返事を返してくるとジニーは驚き、トム・リドルの記憶に様々なことを打ち明けた。兄たちにからかわれたことやお下がりのローブや教科書を持って入学しなければならなかったこと、ハリー・ポッターに好かれることなど無いであろうといった内容であった。ジニーは日記をすっかり信用し、トム・リドルの記憶にハリーの話をすべて教えた。
ジニーは少なくとも一度、ハリーに会おうとルビウス・ハグリッドの小屋の方に向かった。最も深い恐怖と秘密を日記に打ち明けたことで、ジニーはトム・リドルの記憶に弱点を握られてしまった。トムの記憶は少しずつ魂の一部をジニーに注ぎ込み、彼女を操るようになっていった。10月の始めになると、トムの影響がはっきりと現れるようになった。ジニーの顔はやつれたが、学校で頻発する事件によって真相が暴かれることはなかった。兄のパーシーは元気爆発薬を飲ませて回復させようとした。10月31日までにトムの記憶はジニーを完全に制御し、秘密の部屋を開けてそこに住まうバジリスク、スリザリンの蛇を解放させた。スリザリンの蛇はアーガス・フィルチのネコ、ミセス・ノリス(彼女はネコをたいまつの台座にぶら下げた)を石化させ、他の全生徒を大きな危険に陥れた。トム・リドルはまた、ジニーを使って壁に警告文を残した。その警告文とは「秘密の部屋は開かれたり 継承者の敵よ、気をつけよ」であった。
この襲撃後、ジニーはミセス・ノリスが石化されたことに動揺を隠せなかった。兄たちはジニーがネコ好きであるからだという結論を下した。ジニーはその後2度秘密の部屋を開け、その結果コリン・クリービーとジャスティン・フィンチ-フレッチリーが石化された。ジニーはさらに動揺するようになったが、兄たちはまたもや別の理由を見つけた。呪文学でコリンの隣に座っていたからであるとか、ロンがさらにトラブルに巻き込まれると退学処分になりかねないからといったことであった。フレッドとジョージはできものや毛皮におおわれた状態で像の後ろから姿を見せてジニーを元気づけようとしたが、うまくいかなかった。
しかしジニーは自分がおかしくなってしまったのではないかと日記に書き込んだ。目を覚ますとローブに雄鶏の羽がついており、また、ハロウィーンやコリンが襲撃されたときにどこにいたのか思い出せなかった。ジニーは自分がみんなを攻撃したのではないかと考えるようになった。失われた記憶は彼女の精神を重く蝕むようになり、彼女の健康にも悪影響を与えていた。
クリスマス休暇中、両親はエジプトにいるビルを訪ねたが、ジニーは兄たちとホグワーツに残った。ジニーはやがて日記を疑うようになり、クリスマスから数週間後、嘆きのマートルのトイレに日記を捨てて影響から逃れようとした。日記を捨てたジニーは1993年2月14日、ハリーに匿名で歌うバレンタイン・メッセージを出した。ハリーは呪文学の授業に向かう途中皆の前で、ジニーから歌うように命じられた小人からメッセージを受け取ることになった。その途中、ハリーのカバンが裂けて中身が床に散らばった。ハリーの荷物の中に日記を見つけたジニーは恐怖した。さらに悪いことに、ドラコ・マルフォイが、歌うバレンタイン・メッセージを送ったのはジニーであると皆の面前で暴露した。
ジニーはハリーが彼女の秘密、彼に好かれることはないだろうと思っていること、また彼女が襲撃の犯人かもしれないことを知られるのではないかと恐れた。 そして寮の部屋が空になるのを待ってハリーの荷物を探り日記を取り戻した。するとジニーは再びトム・リドルの記憶に支配され、もう一度秘密の部屋を開いてしまった。このときにはハーマイオニー・グレンジャーとペネロピー・クリアウォーターが石化された。このときジニーがどう感じたかは定かではないが、ハーマイオニーは兄やハリーの親友であったため、ことさら動揺したと考えられる。
ジニーはハリーとロンに真実を伝えようとしたが、言葉が出てこず、やがてパーシーに妨害されてしまった。ハリー・ポッターを支配しようと考えていたトム・リドルの記憶は、日記が再びジニーの手に戻ったことに怒りを感じていた。ハリーがジニーを救いに来ると気づいたトム・リドルの記憶はジニーに、廊下の壁に別れのメッセージを残させ死なせるために秘密の部屋へと降りさせた。ジニーは生命の大半をトム・リドルの記憶に奪われてしまっていたため支配に抗えず、秘密の部屋に横たわった彼女の最後の記憶は日記から姿を現わすトム・リドルであった。トム・リドルの記憶はジニーの命を貪り、肉体と16歳の頃の外見を取り戻すまで復活した。トムが強くなるにつれてジニーの命は弱まり、やがて彼女は気を失った。
秘密の部屋で目覚めたジニーはハリーに命を救われたことに気がついた。ハリーはバジリスクの牙で突き刺すことにより日記を破壊したのであった。ジニーの生命力は完全に回復していた。恐れをなしたジニーは涙ながらにハリーに真実を打ち明け、退学処分になるだろうと話した。不死鳥フォークスの助けを借りて秘密の部屋から脱出すると、ジニーはマクゴナガルのオフィスで両親と再会した。ジニーの恐怖とは裏腹にダンブルドア校長は、より年長でより賢い魔法使いたちもヴォルデモート卿に欺されてきたことを指摘してジニーを責めることはなかった。ホットチョコレートで試練の傷から回復するため、ダンブルドアはジニーを医務室に送った。
この恐ろしい経験ののち、ジニーは普通に戻り残りの学期を楽しくリラックスして過ごした。年度末、ジニーは兄たち、ハリー、ハーマイオニーらとキングズ・クロス駅に向かうホグワーツ特急で爆発スナップを遊んだ。ジニーはまた、あるときパーシーとペネロピー・クリアウォーターがキスしている現場を目撃したと話した。そしてパーシーをからかわないようにと兄たちに懇願したのであった。
2年目[]
1993年夏、父親が毎年恒例「日刊予言者新聞」ガリオンくじグランプリで700ガリオンを当てたため、ジニーは家族と連れだってエジプトにいる兄のビルの元へ旅行した。
ジニーと家族はホグワーツの新学期に向けて出発する前の夜、漏れ鍋に滞在した。ジニーはここでハリーと再会した。ジニーはこのときいつにも増して恥ずかしがり、目を合わせることなくあいさつだけつぶやいた。翌日、9と4分の3番線において、ガールフレンドのペネロピーを感心させようとしたパーシーの行動を笑ったとき、ジニーとハリーの目が合った。
ホグワーツ特急においては、吸魂鬼が現れて汽車が止まるまでジニーは兄たちとは離ればなれだった。暗闇の中でジニーはハリー、ロン、ハーマイオニーとルーピン教授が座っているコンパートメントを見つけた。吸魂鬼がこのコンパートメントに現れると、前年にトム・リドルの日記によってひどい経験をしていたためか、ジニーはひどく影響を受けた。彼女は青白くなり、がたがた震えてやがては泣き出してハーマイオニーに慰められた。
同年、ハリーがクィディッチ試合中に現れた吸魂鬼によって気絶し箒から落ちると、ジニーは医務室で彼を見舞った。ジニーは開けると甲高い声で歌うお見舞いカードを作ってひどく顔を赤らめながらそれをハリーにプレゼントした。
3年目[]
1994年夏、ジニーはクィディッチ・ワールドカップ前後に隠れ穴に滞在していたハーマイオニー・グレンジャーと多くの時間を過ごした。ふたりはジニーの部屋とワールドカップではテントを共有し、友情を育んでいった。ハリー・ポッターへの興味に気づいたハーマイオニーは、ハリーが同じ部屋にいるとほとんど話せないジニーに対し、もっとリラックスして本当の性格を見せるようにとアドバイスした。ハーマイオニーはさらに、ハリーがジニーの気持ちに気がついて応えてくれるようになるまで他の男の子と付き合って時間を使ってみてはどうかと提案した。同じく隠れ穴に滞在していたハリーに対して、ジニーは未だにシャイであったが、ハーマイオニーのアドバイスを受けて以前よりもリラックスしてハリー、ロン、ハーマイオニーと時間を過ごした。
8月25日、ジニーは家族やハリー、ハーマイオニーと一緒にクィディッチ・ワールドカップ決勝戦を観戦した。試合中、ジニーはアイルランドを応援するためにグリーン・シャムロックの帽子を被っていた。アイルランド勝利後、現れた死喰い人たちの襲撃にジニーは恐怖した。襲撃中、父親はフレッドとジョージにジニーの安全を任せ、自身は長兄たちと魔法省の補助に回った。ジニーと双子の兄はトリオとはぐれてしまった。トリオがキャンプ場近くの森に隠れていたときジニーたちがどこにいたかは不明である。
ジニーはホグワーツに戻った。この年、ホグワーツは三大魔法学校対抗試合を開催する運びとなっていた。ジニーは予期せず4人目の代表選手に選ばれてしまったハリーの味方をし、ハーマイオニーとの友好関係も保った。ビクトール・クラムから一緒にクリスマス・ダンスパーティに行くよう誘われたハーマイオニーがそのことを打ち明けたのはジニーのみであった。3年生であったジニーは上級生からの誘いが無い限りはダンスパーティに出席してはいけないことになっていた。クラムの誘いを受けていたハーマイオニーに断られたネビル・ロングボトムがジニーに声をかけた。ジニーはネビルの友人であったことからこの誘いを承諾した。ロンはジニーがハリーと行くべきだと言ったが、すでにネビルに誘われていたことを理由に断った。
しかしながら、ジニーはまだハリーへの想いを秘めており、ハリーがチョウ・チャンをダンスパーティに誘ったと知って不機嫌になった。ロンがペアのいないハリーと行けば良いと言ったとき、ジニーはさらに気落ちした。ハリーと行けるかもしれないという考えと戦いながらも、ジニーはネビルとの約束に忠実にそれを断ったのであった。ダンスパーティ後のクリスマス、ジニーはマイケル・コーナーと知り合い、年度末に彼と付き合い始めるようになった。
4年目[]
1995年夏、ヴォルデモート卿が復活したことが判明すると、ジニーの両親は再結成された不死鳥の騎士団の活動メンバーに加わった。その結果、一家はこの夏、騎士団の本部であるグリモールド・プレイス12番地で過ごすことになった。ジニーは本部でハーマイオニーと同じ部屋に滞在し、作戦を遂行するのにふさわしい場所にするため屋敷を掃除する母親を手伝った。ジニーはシリウス・ブラックの無実を知り、彼女やハーマイオニーに対して姉のように振る舞うニンファドーラ・トンクスとも知り合った。ハリがー12番地に到着するとジニーは喜んで迎え入れた。ハーマイオニーのアドバイスを受け、また、マイケル・コーナーと付き合っていたジニーはハリーがいてもリラックスして落ち着き、以前のようにシャイで恥ずかしがったりすることはなくなっていた。
年齢のため、ジニーは騎士団の会合に参加することは許されなかった。騎士団とヴォルデモートについて情報を与えるべきだとシリウスが主張した後でも、ジニーのみが母親によって退席させられてしまった。しかし結局、同席を許されたハーマイオニーが聞いたことをすべてジニーに打ち明けていた。8月12日、マグルの面前で守護霊の呪文を使用したハリーが公聴会で無罪になると、ジニーは有頂天になりフレッドとジョージとともに歌って踊った。
1995年9月1日、ジニーは兄たちとホグワーツに戻った。ホグワーツに向かう汽車で、ジニーはハリーとネビルに同学年のレイブンクロー生、ルーナ・ラブグッドを紹介した。新たな闇の魔術に対する防衛術教諭ドローレス・アンブリッジによる、理論優先の授業が始まると、ハリー、ロン、ハーマイオニーは実践的な防衛呪文を練習する勉強会を主催することに決めた。ジニーはボーイフレンドのマイケルや数名のレイブンクロー生を連れてこのグループに参加した。彼らはホッグズ・ヘッドで会合を開き、ここでジニーはアンブリッジの咳をまねて皆を笑わせた。この最初の会合において、ジニーはこのグループの名前を思いついた。それはダンブルドア軍団であった。ハリーの当時のガールフレンド、チョウ・チャンが思いついた名前と同じイニシャルで、ジニーにとってはよりよい名前であった。
ダンブルドア軍団の練習において、ジニーの防衛術に対する才能が開花した。彼女は武装解除呪文を見事に習得し粉々呪文でも十分なパワーを見せつけた。特に粉々呪文はハリーを感心させ(ジニーは喜んだ)、兄たちの嫉妬を買った。1995年の晩秋、スリザリン戦後にドラコ・マルフォイを攻撃した咎でハリーとフレッド、ジョージはアンブリッジからクィディッチを永遠に禁止されてしまった(この禁止はアンブリッジがホグワーツから去ってすぐに解かれることとなった)。ジニーはチームの選抜を受けて新たなシーカーに就任した。チェイサーとして得点を稼ぐ方が得意だったジニーは、ハリーの方が自分より優れたシーカーであることを認めていた。
ジニーにとって楽しい期間になるはずだったクリスマス直前、父親がナギニに襲撃されたことで静けさは破られてしまった。ジニーは兄たち、ハリーとともに移動キーでグリモールド・プレイス12番地に送られそこで知らせを待った。命に別状はないと判明すると、翌日、ジニーは聖マンゴ魔法疾患傷害病院に父親を見舞いすぐに抱きしめた。この訪問ののち、ジニーはハリーが屋敷の誰とも話さず皆から距離を置き始めたことに気がついた。ハーマイオニーが両親とのスキー旅行を取りやめて屋敷に現れると、彼女はバックビークの部屋でハリーを説き伏せ、ロンやジニーの元に連れてきた。ハリーは自分がヴォルデモート卿に取り憑かれてジニーの父親を攻撃したのだと信じていたが、ジニーは実際の闇の帝王に支配されたことがある自分の話を聞かせた。ジニーは自分の経験を話すことでハリーを静めたが、未だに乗り越えることができないとも打ち明けた。
ジニーはグリモールド・プレイス12番地でクリスマス休暇を過ごし、クリスマスの日にも父親を見舞った。この訪問の時、ジニーはロンやハーマイオニーとともにネビル・ロングボトムの両親に何が起こっていたのかを知った。彼らは第一次魔法戦争の終わりにバーティ・クラウチ・ジュニア、ベラトリックス、ロドルファス、ラバスタン・レストレンジに磔の呪いをかけられ正気を失っていたのであった。
クリスマス休暇からホグワーツに戻ったジニーは初めてグリフィンドールのクィディッチ・チームの一員としてハッフルパフと戦った。試合には負けたがジニーは黄金のスニッチをキャッチした。しかしスニッチが遅かったことと、相手チームのシーカー、サマービーが風邪を引いていたことを指摘してジニーは謙遜した。ハリーの前でもリラックスした態度で自身を見せることができるようになったこと、ハリーの言うことを否定できるようになったこと、シーカーとして同じ経験を共有できたことなどからふたりは以前よりも親しい友人になったと考えられる。
チョウ・チャンの親友マリエッタ・エッジコムが軍団を裏切ってアンブリッジに売り渡したが、ジニーの思いついたダンブルドア軍団という名前がハリーを魔法省から救う結果となった。アルバス・ダンブルドアがコーネリウス・ファッジ魔法大臣に対して、軍団の名前はポッターではなくダンブルドアであることを指摘してハリーを庇ったのであった。この件でダンブルドアはフォークスの手を借りて城から脱出することを余儀なくされた。後を継いで校長に就任したのはアンブリッジであった。
イースターの頃、図書室において、ジニーは初めてハリーと一対一の本当の会話を交わした。ジニーがチョウ(チョウが裏切ったマリエッタを庇ったためハリーと破局していた)と話すように説得すると、ハリーはシリウスと話をしなければならないと打ち明けた。ジニーはそうするようにとハリーを励まし力を貸すとも主張した。このころからジニーは友人としてハリーと話ができるようになり、ハリーも彼女を受け入れるようになった。しかしジニーが図書室にチョコレートを持ち込んだことがマダム・ピンスを激怒させ、追い出されてしまう結果となった。そしてジニーはフレッドとジョージの所へ行き、ハリーがシリウスと話をする助けを頼んだ。
5月、ジニーはグリフィンドール・チームでレイブンクローを相手に2度目の試合に出た。ジニーはチョウ・チャンを破って黄金のスニッチを捕まえ、グリフィンドールのクィディッチ杯獲得を確実なものにした。この勝利の後、マイケルは不機嫌になってすねてしまった。この態度により、ジニーは試合からまもなくマイケルをふってしまった。
6月18日、シリウスが神秘部においてヴォルデモート卿に拷問されているヴィジョンを見たハリーはロンとハーマイオニーにそのことを告げた。ハーマイオニーは救助に向かう前にグリモールド・プレイス12番地に彼がいるかどうか確かめるべきだと主張した。そこでジニーとルーナが手伝いに駆けつけた。ハリーとハーマイオニーがアンブリッジにオフィスに侵入している間、ピーブズが暴れているとロンがアンブリッジに嘘をついた。そしてジニーとルーナがオフィスに続く廊下で誰かが首絞めガスを撒いたと嘘をついて誰も入れないようにブロックした。不運なことに、ピーブズがどこにいるか知っていたアンブリッジはこの嘘を見破り尋問官親衛隊に彼らを拘束するように命じた。ジニーはカシウス・ワリントンに捕らえられ、事件に気づいて助けに来たネビルも同じく捕らえられてしまった。ジニーは大柄な6年生女子に押さえつけられたが、大人しくすることはなく、彼女のスネを蹴って逃亡を試み続けた。
何をしていたか吐かせるためにアンブリッジが磔の呪いをハリーに使うと脅しをかけると、ハーマイオニーが嘘の告白をしてダンブルドアに命じられて武器を作っていたと話した。ハリーとハーマイオニーがアンブリッジを連れて禁じられた森に向かうと、ジニー、ロン、ルーナ、ネビルは尋問官親衛隊と部屋に残された。一行はダンブルドア軍団で習得したスキルを持って自由の身になった。ジニーはドラコ・マルフォイと対決しお気に入りのコウモリ鼻くその呪いをかけて圧倒した。ジニーたちはアンブリッジを激怒したケンタウルスの群れに置き去りにしたハリーとハーマイオニーに合流した。
シリウスが命の危険にさらされていると確信したハリーは、彼を助けるためロンドンに行くことを決意する。ハリーはジニー、ネビル、ルーナは来るべきではないと主張したが、ハーマイオニー、ロンに説得されて折れた。セストラルでロンドンに飛んだ一行は訪問者の入り口から魔法省に入り神秘部に向かった。予言の間に入った一行はシリウスを見つけることはできなかったが、ロンがハリーとヴォルデモートに関連する予言を発見した。ハリーが棚から予言を取り出すと一行はルシウス・マルフォイ率いる死喰い人の一団に囲まれてしまった。ヴォルデモートがハリーとのつながりを利用し、予言を奪うためにハリーを予言の間に誘い込んでいたのであった。ジニーはサディスティックなベラトリックス・レストレンジに強迫された。レストレンジはジニーに磔の呪いを使うことでハリーに予言を渡させ、戦いを避けようとしていたのであった。
ハリーの合図でダンブルドア軍団メンバー6人が粉々呪文を棚に放ち、死喰い人の目をそらしている間に逃亡した。ジニーはルーナ、ロンとともに他の3人からはぐれてしまい、部屋から部屋へと死喰い人に追われた。太陽系を3次元で再現している部屋において、死喰い人がジニーの足首をつかんだ。ルーナが冥王星のモデルに粉々呪文を使い死喰い人の眼前で爆発させた。この最中にジニーの足首は折れてしまった。
ルーナはジニーと戦闘不能に陥ったロンを連れて安全なところに逃げ延びたが、足首を折ったジニーは動けなくなり戦闘に参加できなくなってしまった。ジニーは顔に失神呪文を受けて気絶した。幸運にも、死喰い人たちが狙っていたのはあくまで予言であったため、ハリーが彼らを引きつけてジニーや攻撃を受けた仲間から引き離すことができた。ジニーはハリーがベラトリックス・レストレンジを追い始めたときに目を覚ましたが、ハリーは彼女の質問を無視して敵を追い続けた。
戦闘後、ジニーはホグワーツの医務室で治療を受けた。足首はマダム・ポンフリーがあっという間に直してしまった。ロンドンに戻るホグワーツ特急の中で、ジニーはマイケルをふったことを話した。マイケルはチョウ・チャンと付き合い、ジニーはディーン・トーマスと付き合い始めたのであったが、これがロンを驚愕させた。ジニーは戦いで代父シリウス・ブラックを失ったハリーを慰めた。シリウスはいとこベラトリックス・レストレンジの手によって殺され、生者と死者の世界を分けるベールの向こうに倒れたのであった。
5年目[]
1996年夏、ジニーは隠れ穴でハリー、ロン、ハーマイオニー、他の兄たちと時間を過ごした。ビルの婚約者フラー・デラクール(彼女のことを「フレム(痰)」と呼んで嫌っていた)には我慢ならなかったが、クィディッチの練習をして、チェイサーとして寮チームの選抜を受ける予定を立てるなど、良い夏休みを過ごしていた。夏休みが終わりに近づくと、ジニーはトリオとともにダイアゴン横丁に行き学用品を買った。フレッドとジョージの新しい店ウィーズリー・ウィザード・ウィーズにおいて、ジニーは初めてのペット、ピグミー・パフを買い、アーノルドと名付けた。
9月1日、ジニーはホグワーツ特急でディーン・トーマスと再会した。しかし神秘部で何が起きたのか情報を聞きたがるダンブルドア軍団メンバー、ザカリアス・スミスに遮られてしまった。質問攻めにうんざりしたジニーはスミスにコウモリ鼻くその呪いをかけたが、それを新しい魔法薬の先生、ホラス・スラグホーンに目撃された。ジニーは罰則を恐れたが、スラグホーンは彼女のヘックスに感心し、一緒にランチに来ないかと誘った。このランチには、スラグホーンがのちにスラグ・クラブに入れようと考えていた選ばれた生徒のみが参加できた。
学期が始まると、ジニーはハリーがキャプテンに就任したグリフィンドールのクィディッチ・チームで選抜を受けた。ジニーはチャイサーとして優れてたためメンバーに選ばれることになった。続くクィディッチの練習においてハリーとロンにディーンとキスしているところを見られてしまった。人前でキスしていたことに対しジニーとロンは大喧嘩を繰り広げたが、ジニーはロンが誰にもキスしたことがないから批判するのだと指摘した。この論戦によりジニーとロンの関係は悪化し、しばらくは仲直りもしなかった。
シーズン最初のクィディッチ試合のスリザリン戦において、ジニーは何度かゴールを入れてチームを勝利に導いた。試合後、ジニーはわざと箒を実況席にクラッシュさせた。それは実況者ザカリアス・スミスがグリフィンドールを誹謗中傷したためであった。この勝利ののち、ロンはラベンダー・ブラウンと付き合い始め、頻繁に人前で抱擁したりキスしたりしたため、ジニーのロンに対する苛立ちは増した。ジニーはロンの行動について「薄汚い偽善者」とののしったが、以前よりはいくらか態度が和らいでいた。
クリスマス休暇前、ジニーはディーン・トーマスと連れだってスラグホーンのクリスマス・パーティに出席した。ジニーはクリスマスを隠れ穴で家族やハリーとともに過ごした。そしてホグワーツに戻るとディーンと会うことに熱心ではなくなっていた。ロンが誕生日に誤って毒を飲むと、ジニーは医務室を訪れ、ふたりはお互いを許し合ったと思われる。ジニーとハリーはなぜロンにこんなことが起きたのか止めどなく語り続け、納得のいく答えを見つけようとした。
ジニーはハッフルパフ戦のクィディッチ試合でも登板した。ロンは入院していたため、ハリーは補欠のキーパー、コーマック・マクラーゲンを使わなければならなかった。試合中、マクラーゲンはビーターのバットを取ってハリーに向かって真っ直ぐブラッジャーを打ち込んだ。ハリーは気を失い頭蓋骨の骨折に苦しんだ。ケイティ・ベルの代わりにプレイしていた補欠のチェイサー、ディーンがこの事故を笑ったため、ジニーとディーンはケンカをした。ジニーはすぐに医務室にハリーを見舞った。
ジニーとディーンの関係は険悪なまま、4月についに破局を迎えた。グリフィンドールの談話室に入る肖像画のドアで、ディーンがいつもジニーを助けようとするのを、ジニーが咎めたことが原因だった。実際は透明マントを被ってフェリックス・フェリシスの効果を受けたハリーがジニーにぶつかっていたのだが、結局このことがすでに不安定だった関係に終止符を打った。破局にもかかわらず、あるいは破局のおかげで、ジニーはいつも通り陽気な態度で、クィディッチの練習もあってハリーやロンと多くの時間を過ごした。ジニーはまた、ドラコ・マルフォイに対して「セクタムセンプラ」を使用したハリーを庇った。罰則を受けて年度最後のクィディッチ試合に出られなくなったにもかかわらずである。
ハリーが罰則を受けていたため、ジニーがシーカーの役割を引き継いで年度最後のレイブンクロー戦に出場した。グリフィンドールが勝利しクィディッチ杯を取った。そして試合後のお祝いの場でジニーとハリーはキスを交わした。一度もハリーを諦めたことのなかったジニーは有頂天になった。それはこの1年間ジニーへの想いを募らせていたハリーも同じであった。ジニーとハリーは付き合い始めたが、ハリーの罰則とジニーのO.W.L.試験の準備のために一緒にいられる時間は限られていた。
7月30日、ドラコ・マルフォイの手によって死喰い人たちがホグワーツ城に侵入した。ハリーとダンブルドアはヴォルデモート卿の分霊箱を探しに行っていたため不在であった。ドラコがすでに死喰い人になったと長い間推測していたハリーは、出発する前にロンとハーマイオニーに警戒するように依頼しフェリックス・フェリシスの残りを渡していた。必要になったとき幸運でいられるように、ハリーの指示によりジニーもロンやハーマイオニーと薬を飲んだ。ロンとダンブルドア軍団への呼びかけに応じて現れたネビルとともに、ジニーは必要の部屋の入り口を見張った。ドラコが必要の部屋を何らかの邪悪な目的のために使用していることをハリーが知っていたからであった。
ジニーたちはドラコが栄光の手を持って必要の部屋から出てくるのを見た。ジニーたちに気がつくと、ドラコはペルーのインスタント煙幕を投げて姿を隠し、姿をくらますキャビネット棚を使って死喰い人をホグワーツに招き入れた。暗闇が晴れて戦闘が始まると、ダンブルドアの命令で城内を警備していたリーマス・ルーピンら不死鳥の騎士団メンバーが合流してきたこの戦いでジニーはアミカス・カローと戦ったが、フェリックス・フェリシスのおかげか、無傷で済んだ。戦闘終了後、ジニーは兄ビルがフェンリール・グレイバックに重傷を負わされ消えない傷を残されたことにショックを受けた。ジニーはダンブルドアの死体からハリーを引き離すと彼を医務室へ連れて行った。ここでハリーは、ダンブルドアがセブルス・スネイプに殺されたことを明かした。ビルとフラーの愛を目撃したジニーはふたりの関係を認めたと思われる。
学校で起きた悲劇をよそに、ジニーはO.W.L.試験を受験した。そしてほとんどの時間をハリーと一緒に過ごした。ジニーは仲間たちとともにダンブルドアの葬式に出席した。葬式において、ジニーは家族ではなくハリーの隣にロンやハーマイオニーと座った。かつての校長が埋葬されるとハリーはジニーに別れを切り出した。ヴォルデモート卿にジニーへの想いを知られ、彼女の命を危険にさらしてしまうことをハリーは恐れていたのであった。ジニーは初めから危険は承知で気にしないと告げたが、彼女の死を堪えることができないとハリーが言うとこの決断を受け入れた。
6年目[]
ダンブルドアの死後、ハリーにかけられた守りのチャームがもうすぐ切れること(17歳になって法的に成人になると切れる)を知っていた不死鳥の騎士団は7月27日にハリーをダーズリーの家から連れ出す計画を立てた。これは非常に危険な作戦であった。家族の多くが戦いに発展したこの作戦に加わったが、ジニーは母親とともに家に残った。チームが移動キーを逃し始めるとジニーは心配し、ハリーが隠れ穴に到着したのを見て少しだけ安堵した。
ジニーは他のペアたちが遅れていることをハリーに説明し、だからこそモリーがひどく心配していたのだと話した。他のチームが到着するのを待ちながらジニーとハリーは手を繋いだ。お互いを慰めながら静かに空を見守っていた。ジョージが片耳を切断された状態で現れるとジニーはショックを受けながらも手当てする母親を手伝った。闇の魔術によって切断された耳を回復させる術はなかった。やがて家族のメンバーがそれぞれ戻り、ようやくリラックスすることができた。しかし思いがけない"マッド-アイ"の死は一同を大きく落胆させた。
それから数日、ジニーはハリーへの想いにもかかわらず、別れたことを理由にあまり彼と関わろうとはしなかった。しかし夕食の準備中、ハリーはロンやハーマイオニーと一緒にヴォルデモートを止める旅に出ることをうっかり話してしまった。これを聞いたジニーは蒼白になり、ハリーはあわててただの冗談であると訂正したがジニーはそれを信じなかった。
ハリーの17歳の誕生日に、ジニーは何をあげればよいのかわからないと話した。そして物をあげる代わりにそれまでにしたことのないようなキスをした。自分のことを思い出す何かをハリーに与えたかったのである。ジニーは旅先でハリーが別の誰かに出会っても良いようにキスをしたのだが、ハリーはそんなことは起こらないだろうと告げた。ジニーはこれに慰められ、探し求めていた希望の兆しと捉えた。しかしふたりはハーマイオニーを後ろに従えた、不満げなロンに邪魔されてしまった。
8月1日、ジニーはガブリエル・デラクールとともに、ビルとフラーの結婚式で花嫁介添人を務めた。ガブリエルがハリーに興味を示すとジニーは咳をして苛立ちを露わにした。ジニーは金のドレスを着ていたが、式が始まるとおばミュリエルは短すぎると指摘した。ジニーはくるりと回ってハリーにウインクすることでこれに反応した。パーティ中、ジニーはルーナやリー・ジョーダンたちと踊った。ウィーズリー家のメンバーに変装していたハリーは、ジニーの魅力に言及したビクトール・クラムにいらいらした。ジニーには大きく嫉妬深いボーイフレンドがいると、ハリーは警告した。
パーティの途中、キングズリー・シャックルボルトの守護霊が現れ、魔法省が陥落したこと、ルーファス・スクリムジョールが死亡したこと、死喰い人たちが襲撃に来ることを知らせた。襲撃が始まるとハーマイオニーは分霊箱を探す旅を始めるためにハリー、ロンを連れて姿くらましした。ジニーは死喰い人から身を守ろうとしており、ハリーに別れを告げることはできなかった。ふたりはこの後、1年ほど会うことはなかった。ウィーズリー家は尋問を受けたが、誰も傷つけられることはなかった。
魔法省の新しい方策として、ホグワーツ出席が義務づけられマグル生まれが一斉に検挙されていった。1997年9月1日、ハリー・ポッターを探しに3人の死喰い人がホグワーツ特急に乗り込んできたとき、ジニーもその場にいた。学校に到着すると、ネビル・ロングボトムやルーナ・ラブグッドとともにダンブルドア軍団を再結成しスネイプの支配に抵抗した。ジニーたちは公然と権力に抵抗し、夜に抜け出してはダンブルドア軍団メンバーを募集しているという落書きを廊下の壁に残していった。あるとき、ハリーが必要としていると知っていたため、ジニーたちはグリフィンドールの剣を盗もうと試みて捕まり罰されてしまった。ジニーは禁じられた森でハグリッドとの罰則を受け、ホグズミード行きを禁止された。ルーナはクリスマス休暇中に死喰い人に誘拐されてしまったため、ジニーとネビルがふたりでダンブルドア軍団を率いることになった。
イースター休暇中、ロンがハリーやハーマイオニーと行動を共にしていることが死喰い人に知られたため、ジニーは家族とともに、隠れ穴から叔母ミュリエルのもとに身を寄せるようになった。
ホグワーツの戦い[]
1998年5月1日、ハリー、ロン、ハーマイオニーが分霊箱を探してホグワーツに戻ると、スネイプやカロー兄妹に対して立ち上がっていたネビルやダンブルドア軍団メンバーが出迎えた。ジニーとの約束通り、ネビルはハリーが学校に戻ったことを彼女に知らせた。ジニーは兄たち、リー・ジョーダン、チョウ・チャンとともに姿を見せた。ジニーたちは戦いが始まろうとしていることを理解していた。ジニーはトリオ、とりわけハリーを見て安心し、ハリーに対して未だに気持ちを宿しているチョウに苛立ちを露わにした。チョウがハリーをレイブンクロー塔に連れて行こうとすると、ジニーは怒って友人のルーナ・ラブグッドにその役割を果たさせた。
ダンブルドア軍団と不死鳥の騎士団メンバーが集合する中、ウィーズリー夫妻は未成年のジニーが戦いに参加することを禁じた。ハリーがジニーよりもずっと幼い頃からヴォルデモート卿と対決してきたことから、ジニーはこれを偽善と呼んで猛烈に反対した。ジニーはまた、ハリーや家族が戦う中、家でただ知らせを待つことを嫌がった。リーマス・ルーピンが解決策を提示した。ジニーは必要の部屋に残って戦闘そのものには参加しないということであった。不満ではあったが、ジニーはやむなく承知して部屋に残った。
戦闘中の5月2日、ハリーはヴォルデモートの分霊箱のひとつ、レイブンクローの髪飾りを手に入れるため必要の部屋を隠された物の部屋に変える必要があった。ハリーは自分の用が済んだら部屋に戻るようにジニーに話したが、戻らないであろうことに気がついていた。安全地帯から出されたジニーは意気揚々と戦いに加わった。ジニーとニンファドーラ・トンクスは高い窓から眼下の敵に対してうまくジンクスをかけているところを、のちにハリーに目撃されている。
死者を収容するため、また、さらなる戦闘を避けるべくハリー・ポッターが降伏する時間を与えるため、ヴォルデモート卿が一時間の休戦を申し出た。ジニーは兄フレッドの死にショックを受けハーマイオニーに慰められた。ジニーはその後、城外で負傷者の治療を手伝った。透明マントに隠れたハリーが禁じられた森にいるヴォルデモートに会いに行く途中、ジニーの側を通ったとき、彼女は負傷した少女を慰めていた。ハリーはジニーが自分の存在を感じたかもしれないと考えたが、誰に求められたくないと考え、話しかけることなくその場から立ち去っていった。
死亡したかに見えるハリー・ポッターがヴォルデモートによってホグワーツの防衛者たちの前に差し出されるとジニーは怒りと悲しみの叫び声を上げた。しかしハリーの死が防衛者たちを奮い立たせる結果となり、ネビル・ロングボトムがグリフィンドールの剣を取り出してナギニの首を切断した。戦いが再開されるとジニー、ルーナ、ハーマイオニーはその時点で唯一残っていた死喰い人ベラトリックス・レストレンジと対決した。ベラトリックスは3人を圧倒し、死の呪いがジニーを数センチのところでかすめた。ハリーとモリーがこれを目撃し、ふたりともジニーを守るためにベラトリックスの攻撃に向かった。モリーが先に到着し、激しい決闘の末にレストレンジが床に倒れて絶命した。ジニーはハリーとヴォルデモート卿の最後の戦いを目撃した。そして勝利した彼に駆け寄り抱きしめた最初の数名のひとりであった。大広間での勝利の祝いの時、ジニーは頭を母親の肩にもたれさせて休んでいた。
その後の人生 (1998年~2020年)[]
第二次魔法戦争終結後、ジニーとハリーは愛情を再燃させた。数年間、ジニーはホリヘッド・ハーピーズでプロのクィディッチ選手として活躍した。あるとき、ジニーはハリーと結婚し姓をポッターに改めた。やがてジニーは引退しふたりは家族をもうけた。ジニーはジェームズ・シリウス、アルバス・セブルス、リリー・ルーナら3人の子どもたちの母親となった。ジニーはのちに、「日刊予言者新聞」のシニア・クィディッチ特派員に就任した。
クィディッチ特派員という立場で、ジニーはパタゴニア砂漠で開催された2014年クィディッチ・ワールドカップを観戦した。このときジニーは、婚姻後の名前であるジニー・ポッターとして「日刊予言者新聞」の記事をいくつか書いた。7月には決勝戦を見るために家族も彼女に加わった。ジニーはブラジル対ブルガリア戦の結果をリータ・スキーターと同じく書き残している。スキーターは自身の取材でジニーのレポートにいくつも訂正を出した。これは試合終了後まで続き、スキーターはジニーが接近する中、ジニーの夫ハリー・ポッターを「目立ちたがり」と批判した。これは完全にジニーの許容範囲を超えており、スキーターは「みぞおちへのジンクス」を受けて「いやな病気」になってしまった。
2017年9月1日、ジニーとハリーはジェームズとアルバスをホグワーツ特急まで送っていった。この年はアルバスがホグワーツ魔法魔術学校に1年生として入学する年であった。
2020年までにジニーは「日刊予言者新聞」のスポーツ編集者に就任し、夫は魔法法執行部の部長に昇進していた。この頃には3人の子ども全員がホグワーツの生徒になっていた。同年、ジニーはハリー、ロン、ハーマイオニー、ドラコ・マルフォイらと団結し、時間をさかのぼってアルバスとスコーピウス・マルフォイを助け、デルフィーニの邪悪な計画をくじいた。
21世紀、ジニーは機密保持法特別部隊訓練の闇祓いを目指すメンバーに、カラミティの結果に対応する助けとなるためにコウモリ鼻くその呪いを教えた。それに加え、クィディッチ・スターのジニーは彼らに箒に乗っているときの体のコントロール・テクニックを教えた。
舞台裏[]
- 映画版全作品でジニー・ウィーズリーを演じたのはイギリス人女優ボニー・ライトである。ジニーは映画8作品すべてに登場した14人のキャラクターのうちのひとりである。
- 『ハリー・ポッターと呪いの子』のオリジナル版ウェスト・エンド・プロダクションでジニーを演じたのはイギリス人女優ポピー・ミラーである。
- ジニーの守護霊はウマである。これは原作シリーズでは一度も触れられたことはない。『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』の映画版で明かされのちにJ・K・ローリングにも認められた。
登場作品[]
- ハリー・ポッターと賢者の石 (初登場)
- ハリー・ポッターと賢者の石 (映画)
- ハリー・ポッターと秘密の部屋
- ハリー・ポッターと秘密の部屋 (映画)
- ハリー・ポッターと秘密の部屋 (ゲーム)
- ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
- ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (映画)
- ハリー・ポッターと炎のゴブレット
- ハリー・ポッターと炎のゴブレット (映画)
- ハリー・ポッターと炎のゴブレット (ゲーム) (収集用カードとして登場)
- ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
- ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 (映画)
- ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 (ゲーム)
- ハリー・ポッターと謎のプリンス
- ハリー・ポッターと謎のプリンス (映画)
- ハリー・ポッターと謎のプリンス (ゲーム)
- ハリー・ポッターと死の秘宝 (「ジニー」ではなく「ジネブラ」という名前で初登場)[1]
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 (ゲーム)
- ハリー・ポッターと呪いの子
- ハリー・ポッターと呪いの子 (舞台)
- クィディッチ今昔 (オーディオブック版のみ)
- ハリー・ポッター とびだししかけえほん (おまけとして付属する吠えメールで言及)
- LEGO Harry Potter: Building the Magical World
- LEGO Harry Potter: Characters of the Magical World
- レゴ ハリー・ポッター 第1章-第4章
- ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー
- ハリー・ポッター 完結の瞬間 ~J.K.ローリングの一年~ (言及のみ)
- レゴ ハリー・ポッター
- レゴ ハリー・ポッター 第5章-第7章
- ハリー・ポッター カードゲーム
- Harry Potter for Kinect
- ハリー・ポッター魔法族大図鑑
- ハリー・ポッター魔法生物大図鑑
- ハリー・ポッター:ホグワーツの謎 (言及のみ)
- ハリー・ポッター:魔法同盟
脚注[]
- ↑ おばミュリエルによって