ナルシッサ・マルフォイ(旧姓ブラック)(1955年~)は、純血[2] の魔女であり、ルシウス・マルフォイの妻である。シグナス・ブラックとドゥルーエラ・ロジエールとの間に生まれた三女である。ベラトリックス・レストレンジが長女であり、アンドロメダ・トンクスが次女である。ドラコ・マルフォイの母であり、スコーピウス・マルフォイから見ると祖母である。
ナルシッサ・マルフォイは、死喰い人の一員にはならなかったが、血統の重要性を信じていて、第一次魔法戦争、第二次魔法戦争ともにヴォルデモート卿側に付き、ルシウス・マルフォイを援助していた [7]。しかし、ナルシッサ・マルフォイの夫がアズカバンに投獄され、ドラコ・マルフォイの人生がヴォルデモート卿によって危険にさらされた時、この考えが変わった。ナルシッサ・マルフォイは、ホグワーツの戦いのある時、ヴォルデモート卿によってハリー・ポッターの検死に向かわされたが、ヴォルデモート卿に嘘をつき、マルフォイ家を守るために最善の行動をとった[7]。
ナルシッサ・マルフォイは第二次魔法戦争の最後の戦いであるホグワーツの戦いの生き残りである。ドラコ・マルフォイがアストリア・グリーングラスと結婚し、孫のスコーピウス・ヒュペリオン・マルフォイが誕生した。しかし、ナルシッサ・マルフォイはアストリア・グリーングラスをかなり嫌っていたようだ。
経歴[]
生い立ち[]
ナルシッサ・マルフォイは、1955年に高貴なる貴族ことブラック家で生まれた。父はシグナス・ブラックで、母はデゥルーエラ・ロジエールであり、三人姉妹のうちの末っ子だった。長女はベラトリックス・レストレンジで、次女はアンドロメダ・トンクスである[8]。ナルシッサ・マルフォイは、生まれた時から血統にこだわるという教育を受けていて、純血の魔法使いこそ正しい魔法使いだと信じて育った。そのため、次女のアンドロメダ・トンクスがマグル生まれのテッド・トンクスと結婚した時は、長女のベラトリックス・レストレンジに倣い、アンドロメダ・トンクスをブラック家から抹消した[9]。
ナルシッサ・マルフォイは、1966年から1973年にかけてホグワーツ魔法魔術学校で魔法の勉強をした。寮はスリザリンで、そこで将来の夫であるルシウス・マルフォイに出会った[10]。
第一次魔法戦争[]
ナルシッサ・マルフォイは、1972年から1979年9月の間のいずれかの時点で[11]、ブラック家と同じ様に裕福な生活を送っている純血主義であったマルフォイ家の一人であるルシウス・マルフォイと結婚した。マルフォイ家は、イギリスの南部にあるウィルトシャー州のマルフォイ家の館でぜいたくな生活を送っていた。ルシウス・マルフォイは死喰い人であり、ナルシッサ・マルフォイも死喰い人のような生活になったものの、ナルシッサ・マルフォイは決して死喰い人にはならなかった。ナルシッサ・マルフォイとルシウス・マルフォイの間にはドラコ・マルフォイという一人息子がいた。ドラコ・マルフォイは、アンドロメダ・トンクスやベラトリックス・レストレンジの様に星や星座の名前から命名するというブラック家の伝統に従って付けられている。
ナルシッサ・マルフォイのいとこであるレギュラス・ブラックは第一次魔法戦争の際に殺され、レギュラス・ブラックの兄であったシリウス・ブラックとナルシッサ・マルフォイの姉ベラトリックス・レストレンジは、1981年にヴォルデモート卿が倒されたのちにアズカバンで終身刑を宣告された[12]。マルフォイ家は、社会的地位として格上の貴族であるため、魔法大臣のコーネリウス・ファッジや、上級次官のドローレス・アンブリッジなどに信頼されていたことや、ルシウス・マルフォイは、服従の呪文によって動かされていたのだという主張が聞き入れられたため、上の三人のような被害を被ることはなかった。しかし、ヴォルデモート卿の没落を見て息子を生かすことを最優先にし、家族でトラブルに巻き込まれないようにした。
戦いの間[]
1991年には、息子のドラコ・マルフォイが入学する年となった。夫のルシウス・マルフォイは、魔法学校の中で唯一闇の魔術に非常に力を入れており、純血か半純血の魔法使いしか入学を認めないという、マルフォイ家の家風と信念にに非常にあっていて、かつ校長のイゴール・カルカロフとは親しい仲にあるという状態のダームストラング専門学校に入学させようとしていた。しかし、ナルシッサ・マルフォイは、ダームストラング専門学校が北ヨーロッパにあるため、ドラコ・マルフォイがなるべく家に近い所にいてほしかったため、ダームストラング専門学校よりも家に近い位置にあるホグワーツ魔法魔術学校に入学させることにした。ナルシッサ・マルフォイはドラコ・マルフォイに非常に献身的で、ホグワーツ魔法魔術学校の第一学年のころは、毎日のようにふくろうでお菓子やケーキなどを送っていた[13]。
ナルシッサ・マルフォイは、1994年に夫のルシウス、息子のドラコと一所にクィディッチ・ワールドカップに出席した。魔法大臣のコーネリウス・ファッジが招待した特別貴賓席からゲームを見た[14]。
第二次魔法戦争[]
1996年に、ナルシッサ・マルフォイの姉ベラトリックス・レストレンジとその夫ロドルファス・レストレンジはアズカバンから逃亡した。同じ年にルシウス・マルフォイは、1995年に復活を遂げたヴォルデモート卿の元に戻り、予言を得るために神秘部の戦いに参加した。ナルシッサ・マルフォイは、ヴォルデモート卿にハリー・ポッターにとって最も大事なものを明かし、神秘部まで誘おうとした。ブラック家に仕えていた屋敷しもべのクリーチャーは、そのときの主人であったシリウス・ブラックが感情のある生き物だということが理解できずにいたためかなりひどい目に遭っていた。そこで、シリウス・ブラックが出て行けといった際に部屋から出て行けではなく、この家から出て行けと命令を解釈し、ブラック家の生き残りの中で最も信頼できるとしてベラトリックス・レストレンジとナルシッサ・マルフォイのもとへといった。ナルシッサ・マルフォイは、この親切に扱ってもらうことに飢えていたクリーチャーに対して、完璧に大切に親切に扱っていた。そのために、ナルシッサ・マルフォイとベラトリックス・レストレンジが求めていた情報を教えた。しかし、この努力もハリー・ポッターとハーマイオニー・グレンジャーとロン・ウィーズリーとジニー・ウィーズリーとネビル・ロングボトムとルーナ・ラブグッドの六人のダンブルドア軍団のメンバーとシリウス・ブラックとリーマス・ルーピンとマッド=アイ・ムーディとニンファドーラ・トンクスとキングズリー・シャックルボルトとアルバス・ダンブルドアの六人の不死鳥の騎士団のメンバーによってくじかれてしまった。結果的に、ヴォルデモート卿は予言を得ることができなかったということと、ヴォルデモート卿の復活ということが公になって仕舞ったこと、主導権を持っていたルシウス・マルフォイもろともつかまってしまった死喰い人の多くがアズカバンに入れられてしまい、戦力を削られたことなどへの怒りがわきあがった[12]。
ナルシッサ・マルフォイの姉であるベラトリックス・レストレンジはアズカバンからの脱獄に成功していたが、ナルシッサ・マルフォイはルシウス・マルフォイが投獄されてしまったことで大きく取り乱していた。ヴォルデモート卿は、ルシウス・マルフォイが失敗したことに対しての報いということでマルフォイ家にたいしてほぼ確実に死んでしまうかも知れない任務をさせた。1996年の夏、ナルシッサ・マルフォイはベラトリックス・レストレンジに止められながらも一緒に、スピナーズ・エンドにあるセブルス・スネイプの家へ行った。そこで、ナルシッサ・マルフォイはヴォルデモート卿がドラコ・マルフォイに対してホグワーツ魔法魔術学校校長のアルバス・ダンブルドアをいかなる手段を用いてでも殺害するようにと命じた事について相談をした。
この時のナルシッサ・マルフォイは非常に狂乱状態にあった。ドラコ・マルフォイがもしヴォルデモート卿に与えられた任務に失敗してしまった場合、ドラコ・マルフォイが死ぬことになる。愛する息子を殺すということでルシウス・マルフォイやナルシッサ・マルフォイへの処罰になるとヴォルデモート卿が考えていたためである。ナルシッサ・マルフォイは、闇の帝王でも成功していない任務をセブルス・スネイプに助けてもらおうと、破れぬ誓いを頼んだ時、ベラトリックス・レストレンジはセブルス・スネイプは言葉だけだと嘲笑した。しかし、ヴォルデモート卿の気持ちを変えてドラコ・マルフォイを助けることはできないかもしれないが、ドラコ・マルフォイのことを見守ること、セブルス・スネイプがドラコ・マルフォイに危害が及ばぬように力の及ぶ限り護る事、そしてもしドラコ・マルフォイが失敗してしまったら、こののこされた任務のあとをセブルス・スネイプがつぐといった趣旨の破れぬ誓いを立てた。この半月後、ナルシッサ・マルフォイとドラコ・マルフォイは学用品を買いにダイアゴン横丁へ来ており、その時たまたま同じタイミングでハリー・ポッターやハーマイオニー・グレンジャー、ロン・ウィーズリー、ジニー・ウィーズリー、アーサー・ウィーズリー、モリー・ウィーズリー、ルビウス・ハグリッドも来ていた。このライバル同士の熱烈に憎しみ合っているハリー・ポッターとドラコ・マルフォイは、マダム・マルキンの店で一緒になった。ハリー・ポッターがルシウス・マルフォイが投獄されたことをナルシッサ・マルフォイに向かって罵倒すると、ナルシッサ・マルフォイはハリー・ポッターの名付け親シリウス・ブラックが最近死んだことをあざけった。そして、ナルシッサ・マルフォイは、ハーマイオニー・グレンジャーのような穢れた血の来る店には用がないと言い残し、トウィルフィット・アンド・タッティングの店へと行った。
ドラコ・マルフォイは6学年の一年間を通して、アルバス・ダンブルドアの殺害に向けて様々な試みをし、最終的には必要の部屋にあった壊れた姿をくらますキャビネットを修理し、アレクト・カローとアミカス・カローとフェンリール・グレイバックとコーバン・ヤックスリーとギボンとソーフィン・ロウルとセルウィンなどの死喰い人をホグワーツ魔法魔術学校に入れることに成功し、天文台の塔の戦いへとなった[15]。
本部となった自宅[]
1997年のいつかまでには、マルフォイ家の館はヴォルデモート卿の本部として使われるようになっており、死喰い人などが出入りするようになった。応接室ではヴォルデモート卿と死喰い人らが集まって会議を開いており、ホグワーツ魔法魔術学校の元マグル学教授のチャリティ・バーベッジの殺害も、同じくこの部屋で行われた。マルフォイ家の人たちは、それまで常にヴォルデモート卿の復活を喜び、ヴォルデモート卿の支配する世界が長年の望みだと主張していたのだが、自分たちの館をヴォルデモート卿の本部として提供する事にはかなり不快感を感じており、機嫌があまりよくなかった。ヴォルデモート卿が、ハリー・ポッターを亡き者にするためには兄弟杖である34cmのイチイに不死鳥の羽根の杖と28cmのヒイラギに不死鳥の羽根の杖では傷付けることしかできないため、誰かの持っている杖を所望し、ルシウス・マルフォイに杖を差し出すように要求した。そのとき、ルシウス・マルフォイはかなり迷っている状態であったが、ナルシッサ・マルフォイはルシウス・マルフォイの持っていた45cmの楡にドラゴンの心臓の琴線の杖をヴォルデモート卿に差し出すことを促がすしかなかった。この杖は、7人のポッターの戦いでハリー・ポッターに対して死の呪いを放った時に破壊されてしまった。
ヴォルデモート卿は、ルシウス・マルフォイが以前に犯した大きな失体をそう簡単には許しておらず、マルフォイ家にかなり不満を抱いていた。ヴォルデモート卿の耳に、ナルシッサ・マルフォイの姪であるニンファドーラ・トンクスが狼人間であるリーマス・ルーピンと結婚をしたという情報が入ってきた後の会議にてそのことを嘲笑し、屈辱を感じているルシウス・マルフォイ、ナルシッサ・マルフォイ、ドラコ・マルフォイ、ベラトリックス・レストレンジのことを見て楽しんでいた[9]。
マルフォイの館での戦い[]
- ベラトリックス・レストレンジ: "ドラコ、このクズどもを外に出すんだ。そいつらを殺って仕舞う度胸がないなら、私が片付けるから中庭に打っちゃっておきな"
- ナルシッサ・マルフォイ: "ドラコに対して、そんな口のききかたを——"
- ベラトリックス・レストレンジ: "お黙り!シシー、おまえなんかが想像する以上に、事は重大だ!深刻な問題が起きてしまったのだ!"
- — マルフォイの館で争うナルシッサ・マルフォイとベラトリックス・レストレンジ[出典]
1998年にハリー・ポッターとロン・ウィーズリーとハーマイオニー・グレンジャーの三人がスカビオールの率いる人さらいの一味に捕まった時にフェンリール・グレイバックが、捕まる前に即座にハーマイオニーがハリー・ポッターに蜂刺しの呪いをかけてハリー・ポッターだと分からない様にしていたにもかかわらず、ハリー・ポッターであると見抜き、それとともに親友で一緒に逃亡しているということが知られていたため、ロン・ウィーズリーとハーマイオニー・グレンジャーということがばれてしまった。フェンリール・グレイバックは、魔法省なんかに引き渡してしまえば魔法省がすべて自分たちの手柄にしてしまって分け前が何もないと主張し、ヴォルデモート卿に直接引き渡すことをほぼ強制的に決定させた。そこで、ヴォルデモート卿が本部にしているというマルフォイ家の館へ人さらいの一味とハリー・ポッター、ハーマイオニー・グレンジャー、ロン・ウィーズリーと三人が捕まる少し前に捕まっていたディーン・トーマスと小鬼のグリップフックを引き連れて姿くらましをした。ナルシッサ・マルフォイは、スカビオールらの人さらいのことをかなり軽蔑的に見ており、ハリー・ポッターのことをとらえたと申告しても冷静に判断をし、行動していた。ちょうどこの時はイースターで、ドラコ・マルフォイが休暇だったということで家にいたため、ドラコ・マルフォイに見せ、本当にとらえてきたものがハリー・ポッターなのかという事を証明しなければいけないとした。確実性を求めていたナルシッサ・マルフォイとは違って、夫のルシウス・マルフォイはハリー・ポッターをヴォルデモート卿に差し出したならばいままでの失態は何もかも許されると信じ、かなり引き延ばされている傷跡を見つけて興奮していた。ナルシッサ・マルフォイが確実性を求めていたのは、もしハリー・ポッターでなければ、ヴォルデモート卿のことをわざわざ呼びつけたのに無駄足になって仕舞うため、ロウルとアントニン・ドロホフがどうなったのかを知っていたナルシッサ・マルフォイは、同じようになることを恐れていたためだった。しかし、ハーマイオニー・グレンジャーのことをみたときに、一年前の学用品を揃えていた時にマダム・マルキンの店にハリー・ポッターと一緒にいた人物だと思い出し、日刊予言者新聞でもハーマイオニー・グレンジャーの写真を見たと言った。ナルシッサ・マルフォイの姉であるベラトリックス・レストレンジが人さらいの持っていたグリフィンドールの剣を見つけたとき、即座に人さらいのことを気絶させて外に出して始末させるか、始末する度胸がないならば中庭に打っちゃっておけば自分が後に片づけておくということを主張し、自分の家だから権利があるとしてそんなふうに命令することをやめるのだと主張するナルシッサ・マルフォイとベラトリックス・レストレンジはもめた。恐ろしい形相で杖から一筋の炎を噴出させて絨毯に焼け焦げ穴を作ったベラトリックス・レストレンジには逆らえないと感じ取ったナルシッサ・マルフォイは、ハリー・ポッターとロン・ウィーズリーとディーン・トーマス、グリップフックを地下牢に入れておき、穢れた血であるハーマイオニー・グレンジャーを拷問用に残すようにした。地下牢にはすでにギャリック・オリバンダーとルーナ・ラブグッドがいた。屋敷しもべのドビーが地下牢に姿くらましをしてきて、人間ではできなかった姿くらましができることを証明したため、地下牢にいた捕虜を逃がすことになった。ルーナ・ラブグッドとギャリック・オリバンダーとディーン・トーマスを逃がすことができたが、ハリー・ポッターとロン・ウィーズリーは、ハーマイオニー・グレンジャーを助けるために地下牢に残ることにした。ベラトリックス・レストレンジはハーマイオニー・グレンジャーに磔の呪文を使って拷問しており、また、ハーマイオニー・グレンジャーの腕にはナイフで穢れた血と刻み込んでいた。その後のわずかな間の決闘では、ルシウス・マルフォイを気絶させ、ベラトリックス・レストレンジの杖を奪うことに成功したが、ハーマイオニー・グレンジャーが人質だったためにすべての杖を逆にハリー・ポッターたちが奪われた。ベラトリックス・レストレンジが話している間にドビーがシャンデリアを落とし、なんとか杖を取り返した。ナルシッサ・マルフォイは、自分たちが主人であるはずのドビーが、はむかって攻撃したことに驚いていた。ドビーは、ハリー・ポッターやハーマイオニー・グレンジャー、ロン・ウィーズリーとグリップフックを逃がすために姿くらましをした瞬間にベラトリックス・レストレンジのなげたナイフがギリギリ刺さってしまい、亡くなってしまった[9]。
ハリー・ポッターらの三人がビル・ウィーズリーとフラー・デラクールの家である貝殻の家に逃げおおせたのちにマルフォイ家の館に到着したヴォルデモート卿は、ハリー・ポッターを逃したことに対してマルフォイ家のことをかなり厳しく罰した。しかし、ベラトリックス・レストレンジはマルフォイ家ほど厳しく罰せられなかった。ナルシッサ・マルフォイは、ホグワーツの戦いの時までは、自分の息子であるドラコ・マルフォイが杖を奪われてしまっており、杖作りもいなかったために自分の杖を代わりに使うように持たせてあげていた。マルフォイ家とベラトリックス・レストレンジは、ヴォルデモート卿がグリンゴッツのベラトリックス・レストレンジの金庫に侵入して分霊箱であったハッフルパフのカップが盗まれたことを知ったときに怒りながら尋問をしていた時にもいた。
ホグワーツの戦い[]
"死んでいます!" —ヴォルデモート卿にハリー・ポッターが死んでいるかどうか検死した時のナルシッサ・マルフォイの偽りの答え [出典]
ホグワーツの戦いが始まってすぐの時、ハリー・ポッターはレイブンクローの髪飾りを探しに、必要の部屋の隠された品の部屋へ入った。その時、必要の部屋の前には目くらまし術をかけたビンセント・クラッブとグレゴリー・ゴイルとドラコ・マルフォイがいた。そのご三人は必要の部屋でハリー・ポッターたちの三人と戦闘をしたが、ビンセント・クラッブが悪霊の火をつかって部屋もろとも焼き尽くしており、そのときにナルシッサ・マルフォイからもらった杖も一緒に焼却されてしまっていた。
ホグワーツの戦いの最後の方でのこと、ヴォルデモート卿がハリー・ポッターのことを禁じられた森に呼び出し、そこで決闘をするように図った。禁じられた森に来たハリー・ポッターに対してヴォルデモート卿は死の呪いで殺そうとした。しかし、ハリー・ポッターはリンボへと行きヴォルデモート卿は気絶していた。起き上がったヴォルデモート卿は、何が起こったのかわからずにいて、ハリー・ポッターが死んだのかどうかを確認しなければならなかった。ヴォルデモート卿が検死に来させたのはナルシッサ・マルフォイであり、ハリー・ポッターのしっかりとした生命の鼓動を感じ取った。しかし、ナルシッサ・マルフォイはドラコ・マルフォイを探して生きているか確認するには、ヴォルデモート卿らが勝利軍としてホグワーツ城に向かうしかないと分かっていたため、ハリー・ポッターにささやきながら、ドラコ・マルフォイは生きているのか、ホグワーツ城にいるのかを聞き、ハリー・ポッターが「ええ」と返すと、ヴォルデモート卿には死んでいるとつたえ、周りの死喰い人らを狂喜乱舞させた。ナルシッサ・マルフォイはささやくときに、聞き取れないほどの微かな声であり、おおいかぶさるようにした長い髪が、ハリー・ポッターの顔を見物人たちから隠していたため、周りにいたものすべてがナルシッサ・マルフォイの言葉を信じていた。ナルシッサ・マルフォイにとってこの戦いは、ヴォルデモート卿が勝とうが負けようがもはやどうでもいいことであり、家族が安全に暮らせるようにさせなればよいと思っていた。
再び死喰い人とホグワーツ軍で戦闘が開始された時、ナルシッサ・マルフォイとルシウス・マルフォイは、戦闘にはもう何も関わらず、ただただドラコ・マルフォイの名前を呼びながら必死に捜索をしていた。そして、大広間でモリー・ウィーズリーがベラトリックス・レストレンジを倒し、ハリー・ポッターがヴォルデモート卿を倒し、第二次魔法戦争は幕を閉じることとなった。このホグワーツの戦いの後、大広間でナルシッサ・マルフォイとルシウス・マルフォイはドラコ・マルフォイと再会することができた。
その後の人生[]
しかし、ナルシッサ・マルフォイがヴォルデモート卿を裏切り、そのもとを去ったため、マルフォイ家は執行猶予を受け、アズカバンに投獄されることはなかった。ナルシッサ・マルフォイは、ドラコ・マルフォイがアストリア・グリーングラスと結婚をしたため、アストリア・グリーングラスから見て義母となった。
外観[]
ナルシッサ・マルフォイの身体描写は、背が高くほっそりとしていて、「見栄えが良い」。そしてとても色白な肌をしており、青い目を長いブロンドの髪、鮮やかで冷たい声であるとされている[3][4][5][14]。ナルシッサ・マルフォイの髪の色は、ブラック家のメンバーには共通している黒い髪をしていない。それでも、傲慢な態度であったりすばらしい良さをもった魅力的さなど、ブラック家に見られる特徴も兼ね備えている。ナルシッサ・マルフォイの姉であるベラトリックス・レストレンジは純血主義であり、同じくナルシッサ・マルフォイの姉であるアンドロメダ・トンクスはブラック家から抹消された非純血主義である。性格など内面的な部分ではかなり違う二人だが、ハリー・ポッターによるとこの二人は似ているとのこと。
ナルシッサ・マルフォイは、穢れた血など自分よりも目下のものがいる時には、あまり良い表情をしていないため、折角の美しい出で立ちを台無しにしていまう。実際、ハリー・ポッターは、ナルシッサ・マルフォイに初めて会った時に、「なんていやな臭いなんでしょう」という表情さえしていなければ、敵であるドラコ・マルフォイの母であっても美人なのにと思った[14]。しかし、その後はドラコ・マルフォイに対してナルシッサ・マルフォイが顔にクソをつけているような顔だと言って侮辱した。
個性と特徴[]
"この店の客がどんなクズかわかった以上・・・・・・トウィルフィット・アンド・タッティングの店のほうがいいでしょう" —マダム・マルキンの店でのナルシッサ・マルフォイとドラコ・マルフォイの二人とハリー・ポッターとハーマイオニー・グレンジャーとロン・ウィーズリーの三人との言い争い [出典]
ナルシッサ・マルフォイは、しばしば他の人を見下ろすような傲慢で軽蔑的な態度を示す非常に誇り高い女性であった。ナルシッサ・マルフォイは、純血かどうかなどの血統に関してブラック家の考えを強く信じていて、ブラック家の富と権力を大事にしていたため、マグルやハーマイオニー・グレンジャーなどのマグル生まれ、フェンリール・グレイバックなどのほかの種族と血統的に関わりのあるもの、ウィーズリー家などの血を裏切る者と称されるものに対して偏見があった。その偏見が現れた一例としては、マダム・マルキンの店にハリー・ポッターとハーマイオニー・グレンジャーとロン・ウィーズリーの三人が来店した時にたまたまナルシッサ・マルフォイとドラコ・マルフォイが先客として来ていた時、ドラコ・マルフォイの意見に賛成してハーマイオニー・グレンジャーを侮蔑的な目で見たのちに、マダム・マルキンの店を使う人物にハーマイオニー・グレンジャーなどの穢れた血がいるのであれば、トウィルフィット・アンド・タッティングの店の方がいいとして足跡も荒く店を出て行った[15]。ただ、ヴォルデモート卿や死喰い人とは血統に関する信念であったりベラトリックス・レストレンジやルシウス・マルフォイなど家族内でもかなり密接な関わりあいがあったのだが、ナルシッサ・マルフォイは決して死喰い人になることはなかった。そのために、闇の印も腕に刻印されていない。
ナルシッサ・マルフォイは、大体の人に対しては冷たく接しているが、家族に対してはとても優しく、愛されている。ナルシッサ・マルフォイは、ヴォルデモート卿が一人息子であるドラコ・マルフォイに危険な任務を命じた時のこと、セブルス・スネイプに破れぬ誓いを立てさせ[15]、できる限り護ることを約束させた[9]。そのほかにも、第二次魔法戦争の間はナルシッサ・マルフォイの出来る限りのことをしてドラコ・マルフォイを安全にしようと頑張っていた。ルシウス・マルフォイとドラコ・マルフォイが死喰い人となり、そのことを非常に心配したナルシッサ・マルフォイは、時にはその激しい擁護気質から冷酷な決意を下すこともあった[9][15]。この献身的な擁護は、ベラトリックス・レストレンジとの関係を悪化させることにもつながっていた様なので、ブラック家にもこの献身さが広がっているかは怪しい。ただ、ベラトリックス・レストレンジはドラコ・マルフォイを気にしなかったためである。ナルシッサ・マルフォイは、姉のアンドロメダ・トンクスや従兄弟であるシリウス・ブラックなど、ブラック家の信念に反する行動を見せた人物に対しては軽蔑し、常に無視をした。
魔法の能力と技術[]
- 愛:ナルシッサ・マルフォイは夫のルシウス・マルフォイと息子のドラコ・マルフォイのことを大切に思い、愛していた。セブルス・スネイプと破れぬ誓いをかわし、ドラコ・マルフォイが死なないように保護したり、ヴォルデモート卿に対してうそをついてドラコ・マルフォイを探すように仕向けたりするなど、様々な点で愛していることがわかる。また、このようにドラコ・マルフォイを守ることをとても喜んでもいる。ホグワーツの戦いでは、戦いには参加せずにとにかくドラコ・マルフォイを探すことに尽力しており、いかに自分の家族のことを大切に思っていたのか、いかに愛していたのかがわかる。
- 闇の魔術:ナルシッサ・マルフォイは、ブラック家の屋敷しもべ妖精に黒魔女と呼ばれていた。
- 開心術(可能性):
- 決闘:
- 姿現わし:
持ち物[]
舞台裏[]
メディア[]
登場作品[]
- ハリー・ポッターと賢者の石 (初言及)
- ハリー・ポッターと炎のゴブレット (初登場)
- ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 (mentioned)
- ハリー・ポッターと謎のプリンス
- ハリー・ポッターと謎のプリンス (映画)
- ハリー・ポッターと謎のプリンス (ゲーム)
- ハリー・ポッターと死の秘宝
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 (ゲーム)
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 (ゲーム) (言及のみ)
- レゴ ハリー・ポッター
- レゴ ハリー・ポッター
- レゴ ハリー・ポッター 第5章-第7章
- ハリー・ポッター魔法族大図鑑
脚注[]
- ↑ World Exclusive Interview with J K Rowling," South West News Service, 8 July 2000
- ↑ 2.0 2.1 Writing by J.K. Rowling: "Draco Malfoy" - Pottermore - "With the unquestioning belief in his own superior status he has imbibed from his pure-blood parents, he initially offers Harry friendship on the assumption that the offer needs only to be made to be accepted."
- ↑ 3.0 3.1 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』第8章 クィディッチ・ワールドカップ - "Draco greatly resembled his father. His mother was blonde too;"
- ↑ 4.0 4.1 4.2 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』第2章 スピナーズ・エンド - "She was so pale that she seemed to shine in the darkness; the long blonde hair streaming down her back gave her the look of a drowned person.
- ↑ 5.0 5.1 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』第2章 スピナーズ・エンド - "His black eyes were fixed upon Narcissa's tear-filled blue ones as she continued to clutch his hand."
- ↑ 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』第6章 ドラコ・マルフォイの回り道 - "“It’s all right, Draco,” said Narcissa, restraining him with her thin white fingers upon his shoulder."
- ↑ 7.0 7.1 Online Chat with JK
- ↑ Black family tree
- ↑ 9.0 9.1 9.2 9.3 9.4 ハリー・ポッターと死の秘宝
- ↑ ハリー・ポッターと秘密の部屋
- ↑ The first date, 1972, is when Narcissa turned 17 and was eligible for marriage; the second date, September 1979, is nine months before Draco's birth, at which point she had to be married to Lucius.
- ↑ 12.0 12.1 ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
- ↑ ハリー・ポッターと賢者の石
- ↑ 14.0 14.1 14.2 ハリー・ポッターと炎のゴブレット
- ↑ 15.0 15.1 15.2 15.3 ハリー・ポッターと謎のプリンス