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2018年11月27日 (火) 21:04時点における版
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"私は5大陸にわたって巣穴、隠れ穴、営巣地を訪ね歩き、100か国におよぶ国々で、魔法動物の珍しい習性を観察し、その力を目のあたりにし、動物たちの信頼を勝ち得たが、時には旅行用やかんで撃退したこともあった" —ニュートン・スキャマンダー [出典]
ニュートン・アルテミス・フィド・"ニュート"・スキャマンダー、マーリン勲章受賞(勲二等)(1897年生まれ)はイギリスの著名な魔法動物学者で、『幻の動物とその生息地』の著者。スキャマンダーはヒッポグリフ珍種のブリーダーだった母親の影響を受け、幼い頃に魔法界の生物に関心を抱いた。ホグワーツ魔法魔術学校に入学した彼はハッフルパフ寮に組分けされ、のちに退学処分を言い渡されたが、当時闇の魔術に対する防衛術の教授であったアルバス・ダンブルドアはこれに強く反対した。
スキャマンダーは魔法省の魔法生物規制管理部の役人になった。屋敷しもべ妖精転勤室に2年間務めた後、彼は動物課に移って目覚ましい昇進を遂げる。1918年、スキャマンダーはオブスキュラス出版社のオーガスタス・ワームの依頼を受けて『幻の動物とその生息地』を執筆することになった。『幻の動物とその生息地』は世界的ベストセラーとなり、スキャマンダーは魔法動物学の権威として尊敬を集めるようになった。私生活においてはポーペンティナ・ゴールドスタインと結婚し、少なくとも子どもを1人もうけている。1990年代初頭の時点でスキャマンダーは既に引退しており、夫人やペットと共にドーセットに住んでいた。
経歴
生い立ち(1897~1908年)
ニュートン・アルテミス・フィド・"ニュート"・スキャマンダーは1897年[1]2月24日[2]にイギリス・イングランドで生まれた[3]。兄弟は少なくとも1人、兄のテセウスがいる[9]。母親がヒッポグリフ珍種の熱心なブリーダーだったことから、スキャマンダーも幼い頃から魔法界の生物に関心を抱くようになった。7歳の時、スキャマンダーは子ども部屋でホークランプをバラバラにしながら何時間も過ごした[1] 。
ホグワーツ(1908~191?年)
スキャマンダーは1908年あるいは1909年からホグワーツ魔法魔術学校に入学し、ハッフルパフ寮に組分けされた。在学中は魔法動物の学習に励んだ。彼はともに魔法動物に興味を持ちつまはじきであると感じていた学友リタ・レストレンジと親しくなる。1913年、ジャービーを使ったリタの実験が大失敗となって他の生徒の命を危険にさらした。親友が退学になるのを見ていられなかったニュートはその罪をかぶって代わりに退学処分を受けた。ところが当時ニュート変身術教授であったアルバス・ダンブルドアは彼の味方となり強く潔白を主張した。結局実際に退学処分を受けたか否かは不明確なままである。
魔法動物学者
第一次世界大戦
1914年から1918年にかけての戦争のあるとき、スキャマンダーはウクライナ・アイアンベリーとの接触を試みる魔法省の極秘プログラムを果たすため東部戦線に参加していた。ドラゴンがスキャマンダーだけに反応して他の物を皆食べようとしたことからこのプログラムはやがて中止となった。
初期のキャリア
"やることがなくて、退屈極まりなかった" —屋敷しもべ妖精転勤室に務めた2年間について、ニュート・スキャマンダー [出典]
スキャマンダーはイギリス魔法省の職員になり、魔法生物規制管理部に配属された。最初の2年間、スキャマンダーの部内での所属は屋敷しもべ妖精転勤室だったが、この仕事は彼にとって非常に退屈なものだった。その後、彼は動物課に転勤となり、奇怪な魔法動物に関する幅広い知識によって目覚ましい昇進を遂げることになる。
幻の動物とその生息地
"その当時、私は魔法省のしがない役人であり、2つの理由でこのチャンスに飛びついた。まず、1週間2シックルという哀れな給料の足しにするため。そしてまた、休暇中には魔法生物の新種を求めて世界中を旅するためだった" —オーガスタス・ワームから本の執筆を依頼された当時を振り返り、ニュート・スキャマンダー [出典]
1918年、スキャマンダーはオブスキュラス出版社のオーガスタス・ワームから“権威ある魔法動物概論”を執筆してはどうかと声をかけられる。当時、魔法省での給料が1週間2シックルしかなかったスキャマンダーは、余分な金を稼ぐため、また、休暇中に魔法生物を探しながら世界中を旅するためにこのチャンスに飛びついた。
以降、スキャマンダーは本を執筆するため5大陸の100か国を旅し、数多くの魔法動物を観察した。彼は暗いジャングルや砂漠、山頂、湿原など幅広い地形に足を運び、時には動物から信頼を得ることもあったが、時には旅行やかんを使って危険な動物を撃退することもあった。あるとき彼はオブスキュラスに遭遇し、宿主の死後これを魔法で拡張されたスーツケースに収めた。
ニュートは1年にも及ぶ魔法動物とその自然生息地の調査を1925年から開始した。赤道ギニアをあとにしたスキャマンダーは1926年12月に一時的な滞在のつもりでニューヨークに到着した。しかし、ジェイコブ・コワルスキーという名のマグルが誤ってスキャマンダーの魔法動物が入ったスーツケースを開けたことで、思いもよらぬ大事件が発生した。当時新セーレム救世軍と呼ばれるマグルの狂信的過激派グループの存在が原因でアメリカ合衆国における魔法社会と非魔法社会の関係は緊張状態にあったのである。そのせいもあり、スキャマンダーのスーツケースに端を発する事件は非常に大きな規模にまで発展しアメリカ合衆国魔法議会の介入を必要とすることになる。
また、スキャマンダーはニューヨーク滞在中に未来の妻となるポーペンティナ・ゴールドスタインやその妹クイニーと出会う。逃げた動物たちを捕まえる中、ニュートはオブスキュラスに遭うが魔法議会が制圧した。ニュートはパーシバル・グレイブスを倒し、その正体が闇の魔法使いで凶悪犯罪者ゲラート・グリンデルバルドその人であることを解き明かした。ニュートは魔法界の存在が広く知れ渡ることを防ぐため、サンダーバードのフランクを使ってスウーピング・イーヴルの毒の雨を降らせ友人ジェイコブ・コワルスキーを含むニューヨーク中のマグルから悪い記憶を消し去った。
一週間後の12月15日、スキャマンダーは仕事場であるモートン・デール缶詰工場に向かうコワルスキーにぶつかり、スーツケースをすり替えて彼にオカミーの卵の殻とパン屋の融資を受ける担保に殻を使うよう指示した手紙を渡した。
翌日の1926年12月16日、ニュートはティナに別れを告げるが、本が完成したら直接届けに戻ると約束した。
1927年、『幻の動物とその生息地』が出版され、大規模なベストセラーとなった。この本はホグワーツ魔法魔術学校の指定教科書となり、1990年代の後半には52版を数えていた。
また、正確な時期は不明だが彼は幼い読者のために『子ども向け怪物アンソロジー』を著した。
魔法省での業績と褒章
1947年、スキャマンダーはほとんど独力で狼人間登録簿を作成する。また1965年にはスキャマンダーの功績により実験的飼育禁止令が成立する。これはイギリス国内において飼い慣らすことができない怪物の新種を創造することを事実上禁止する法律で、スキャマンダーが最も誇りとする自らの業績だった。また、彼はドラゴンの研究および制御室の仕事で頻繁に海外調査に出向くようになり、その際に収集した情報は『幻の動物とその生息地』の新しい版に収録された。
1979年、スキャマンダーは魔法動物学への貢献を認められマーリン勲章勲二等を授与される。また、スキャマンダーは蛙チョコレートのカードにもなっている。
私生活
スキャマンダーはポーペンティナ・ゴールドスタインと結婚し、少なくとも1人子どもをもうけている。スキャマンダーにはロルフという名の孫がいた。
1990年代初頭の時点で、スキャマンダーは現役を退いてポーペンティナ夫人やペットのニーズル3匹、ホッピー、ミリー、モーラーとともにドーセットに住んでいた。しかし、彼はブラジルの熱帯雨林に生息するファイア・スラッグの研究を進めていた。1993年から1994年にかけての学期のさなか、スキャマンダーはホグワーツ校を訪問した(この頃、『幻の動物とその生息地』がマグル向けに発売されることになったため、学校関係者と出版に関する話し合いをしに来た可能性がある。彼はこのマグル向け特別限定版のためにアルバス・ダンブルドア校長にまえがきの執筆を依頼した)。ロルフ・スキャマンダーはルーナ・ラブグッドと結婚し、ニュートにとって曾孫にあたる双子ローカンとライサンダー・スキャマンダーが誕生した。
ニュートは2017年時点でも健在で、「幻の動物とその生息地」の新版のまえがきを執筆した。彼はこのまえがきで、彼こそが1926年のニューヨークへの旅において史上初めてゲラート・グリンデルバルドを捕獲した魔法使いであるという大衆の噂を肯定した。
個性と特徴
"名前がイカシテル" —ニュート・スキャマンダーのフルネームについて、ロナルド・ウィーズリー [出典]
スキャマンダーは『幻の動物とその生息地』のために労を惜しまず研究を行った熱心な魔法動物学者だった。彼は魔法動物学の分野の権威とみなされ、その著作は魔法コミュニティにおいて敬意を払われていた。変わり者として知られていたスキャマンダーは、ヒトよりも動物に囲まれている方が快適だと考えていた。
魔法能力と技術
- 魔法生物飼育学:ニュート・スキャマンダーは若い頃から魔法動物学に興味を持ち、世界中の多種多様な動物に関する幅広い知識を身につけた。彼はその魔法動物学に対する貢献を認められてマーリン勲章勲二等を授与され、有名魔女・魔法使いカードにもその名を残している。
- 魔法薬学:その著書の中で、スキャマンダーは魔法生物の一部を魔法薬として利用するための方法についてヒントを記している。彼の知識が魔法薬学の理論に基づいているのかどうか、あるいは彼自身が魔法薬を作ることができたのかどうかは不明である。
- 魔法史:スキャマンダーは魔法史(特に魔法動物学に関連する歴史)に関する知識を備えていた。『幻の動物とその生息地』の「魔法動物とは何か?」を始めとする章では、数世紀にわたる魔法動物の歴史が解説されている。
- マグル学:ニュートはマグルがいかにして魔法動物に反応するかとマグルがどのように動物を現実から逸脱したおとぎ話に盛り込んでいるかを研究した。彼はまた、マグルがディリコールの存在を認識しており絶滅したと信じ込んでいることを知っていた。彼は著書の一章を割いてマグルの魔法動物に対する認知度について説明した。
所持品
- 杖:彼の杖はライムと貝の殻でできており芯には骨が使われている。ベースにはあこや貝も使用されている。
- スーツケース:探知不可能拡大呪文により魔術で拡大されたスーツケース。ニュートはこれに魔法動物を入れて旅をした。中には彼の作業小屋もあった。スイッチを切り替えることで中身をマグルから隠すことも可能である。
- パスポート:ニュートは世界を旅する際マグルが使うポスポートを使用した。
名前の由来
ニュート・スキャマンダーのフルネームの由来は複数ある。ニュートンはイモリ(Newt)を指し、これはニュートというニックネームにも使われている。また、イギリスの数学者アイザック・ニュートンが由来となっている可能性もある。アルテミスはギリシア神話に登場する狩猟の女神である。フィドは一般的な犬の名前で、ラテン語で誠実さを意味する。スキャマンダーは発音的に「サラマンダー」に近い。彼のニックネームの「ニュート」は小さく明るい色をしたサラマンダーである。
舞台裏
- ニュート・スキャマンダーは『幻の動物とその生息地』の映画版である『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の主人公である。エディ・レッドメインがこのキャラクターを演じた。
- ニュート・スキャマンダーはLEGO Dimensionsのビデオゲームで操作可能なキャラクターであり『幻の動物とその生息地/ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』をテーマとしたレゴのセットも発売された。
- ハリー・ポッターの映画シリーズではスキャマンダーの肖像画が校長室に飾られている。彼の肖像画は『ハリー・ポッターと秘密の部屋』で初めて登場した。肖像画を見る限り、スキャマンダーはホグワーツの歴代校長の1人で、1992年に死んだものとされている。しかし、公式サイト・ポッターモアで公開された情報によればスキャマンダーは2015年時点でまだ存命であり、映画の情報は非正史扱いとなった。
- 興味深いことに上記の肖像画にはアルブレヒト・デューラー(1471年~1528年)のモノグラムが書かれているが、デューラーの存在した時代はスキャマンダーのそれとはまったく被っていない。
- 2001年、J・K・ローリングはイギリスのチャリティ活動コミック・リリーフのために作中作である『幻の動物とその生息地』を実際に出版した。この本はハリー・ポッター世界の視点から書かれており、ニュート・スキャマンダーが本の「著者」となっている。スキャマンダーはこの本を原作とした映画シリーズに主人公として登場しその第一作は『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(本も映画も原題は同じFantastic Beasts and Where to Find Them)と名付けられた。
- スキャマンダーはシリーズに初めて名前が登場したハッフルパフ生であるが、この設定はポッターモアで明かされた。
- 映画『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』では忍びの地図にニュート・スキャマンダーの名が表示されている。
- 『幻動物とその生息地』の「著者について」の項目にはニュートはホグワーツを卒業したと書かれている。読者に退学処分について知られたくなかったニュートが嘘を書いた可能性がある。あるいは退学後に再入学が認められ遅れて卒業したとも考えられる。
登場作品
- ハリー・ポッターと賢者の石 (初言及)
- ハリー・ポッターと賢者の石 (ゲーム) (有名な魔法使いカードに登場)
- ハリー・ポッターと秘密の部屋 (映画) (肖像画のみ)
- ハリー・ポッターと秘密の部屋 (ゲーム) (有名な魔法使いカードに登場)
- ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (映画) (忍びの地図上に登場)
- ハリー・ポッターと炎のゴブレット (映画) (肖像画のみ)
- ハリー・ポッターと謎のプリンス (映画) (肖像画のみ)
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 (肖像画のみ)
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 (肖像画のみ)
- レゴ ハリー・ポッター 第1章-第4章 (肖像画のみ)
- レゴ ハリー・ポッター
- Lego Dimensions
- 幻の動物とその生息地
- ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 (初登場)
- ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 映画オリジナル脚本版
- ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生
- ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 魔法映画への旅
- 魔法への招待:ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 メイキング・ブック
- ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 キャラクターガイド
- Harry Potter: The Exhibition (肖像画のみ)
- ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター (肖像画のみ)
- ハリー・ポッター 完結の瞬間 ~J.K.ローリングの一年~
- ポッターモア (言及のみ)
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 幻の動物とその生息地
- ↑ 2.0 2.1 ファンタスティック・ビースト公式アカウントのツイート による (この画像を参照)
- ↑ 3.0 3.1 Inside the Magic: The Making of Fantastic Beasts and Where to Find Them に、 "Hailing from England" (イングランド出身)との記述あり。
- ↑ 幻の動物とその生息地で母親が魔女であることが判明しているため、少なくとも半純血である。
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 - (この画像を参照)
- ↑ https://www.snitchseeker.com/harry-potter-news/fantastic-beasts-the-crimes-of-grindelwald-clip-shows-newt-at-hogwarts-flamel-109724/
- ↑ 7.0 7.1 7.2 月間ファンタビ新聞 創刊号
- ↑ EXCLUSIVE: Newt's wand has elements of BONE, LIME, and SHELL. #FantasticBeasts #HPCelebration - MuggleNet.comのTwitter
- ↑ 引用エラー: 無効な
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