ハリー・ポッター カードゲーム(Harry Potter Trading Card Game)とはJ・K・ローリングによるハリー・ポッター シリーズをもとにしたカードゲームである。ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社によって開発され、1作目の映画の公開に合わせて2001年8月に発売された。日本語版は2001年11月に発売された。日本語版発売元はメディアファクトリー。アメリカでは、2番目に売れたおもちゃとなったこともあったが、現在は絶版となっている。
ゲームプレイ[]
ハリー・ポッター カードゲームは2人用のゲームである。60枚のデッキを組み、相手の山札を自分の山札よりも早く、全てなくすことを目指す。「呪文カード」や「魔法生物カード」などで相手に「ダメージ」を与え、ダメージを受けた相手は山札からカードを捨てなければならない。
このゲームは、まず「スタートキャラクター」を置き、山札の7枚を手札にして対戦を開始する。交互に来るターンでは、最初に必ず山札から1枚カードを引いて手札に加える。自分の魔法生物カードで相手にダメージを与え、その後アクションを2回行う。アクションとは、カードを再び山札から引いたり、場に出したりすることである。アクションは、必ずしも2回行わなくてもよい。これを繰り返し、相手の山札を全てなくすと勝利となる[1]。
カードの種類[]
ハリー・ポッター カードゲームのカードには、8つの種類がある。
- レッスンは、基本のカードで、他の種類のカードを使うために必要となる「魔力」を与えてくれる。1枚で1魔力となっていて、レッスンカードは5種類ある。出した後もそのまま場に残る。
- 呪文は、相手や魔法生物に直接ダメージを与える、捨て札置き場から魔法生物カード1枚選び手札に加えるなど様々な効果が存在するカードである。カードには必要な魔力が書かれていて、場に出して使うが、終わったら場には残さず捨てることになる[1]。
魔法生物 は、基本的には相手の山札に対してダメージを与えるカードである。自分のターンが来るごとに相手に「ターンごとのダメージ」を与え、山札からその枚数を捨てさせる。カードには必要な魔力が書かれていて「魔法生物の世話」のレッスンカードが必要となる。出した後もそのまま場に残るが、書かれている「体力」の値以上のダメージを与えられたときには捨てなければならない[1]。- キャラクターは、ハリー・ポッター シリーズに登場するキャラクターのカードで、手札から出して使う。場に魔力がなくても使用できるが、1枚出すのにアクション2回分が必要となる。対戦前には「魔法使い」または「魔女」と書かれたカードの中から1枚選び、そのキャラクターを「スタートキャラクター」として使用する。キャラクターカードには「特殊能力」が書かれていて、その特殊能力はいつでも使うことができる[1]。
- アドベンチャーは、相手にアドベンチャーを与え、困らせるカードである。場に魔力がなくても使用できるが、1枚出すのにアクション2回分が必要となる。相手にもたらすアドベンチャーの「効果」、そのアドベンチャーを相手が克服するためにしなければいけない「対策」、相手がアドベンチャーを克服したときの「相手へのプライズ」が書かれている。それぞれのプレイヤーにつき、1度に1枚しか場に出すことができない[1]。
- アイテムは、必要な魔力が書かれていて、出した後もそのまま場に残り効果が続く。中には「魔力ボーナス」と呼ばれる、場に魔力を与えてくれるものもある[1]。
- マッチは、クィディッチ・カップで追加されたカードである。カードには必要な魔力が書かれていて「クィディッチ」のレッスンカードが必要となる。マッチの「勝利条件」と、勝利条件を満たしたマッチの勝者が受け取る「プライズ」が書かれている。それぞれのプレイヤーにつき、1度に1枚しか場に出すことができない。
- ロケーションは、ダイアゴン横丁で追加されたカードである。カードには必要な魔力が書かれていて、両プレイヤーに対して同じ効果をもたらす。両プレイヤー合わせて、1度に1枚しか場に出すことができない。
レッスンの種類と必要な魔力[]
ハリー・ポッター カードゲームのレッスンカードには、5つの種類がある。
呪文、魔法生物、アイテム、マッチ、ロケーションカードには「必要な魔力」が書かれている。これは、そのカードを出す際に必要となる魔力値を表している。基本的にはレッスンカードの枚数のことであるが、アイテムなどのカードの中にも、場に魔力を与えるものがある。また、レッスンのシンボルも書かれており、これはレッスンカードのうち、少なくとも1枚はそのシンボルでなければいけないという意味である[1]。
キーワード[]
いくつかのカードには、カードの種類に加えて「キーワード」が書かれている。「魔法使い」や「魔女」、「ヒーリング」、ホグワーツの4つの寮である「グリフィンドール」「レイブンクロー」「ハッフルパフ」「スリザリン」などがある[1]。
全キャラクターカードを含むいくつかのカードには、「ユニーク」というキーワードが書かれている。これは、1度に1枚しか存在できないという意味である。唯一の例外として、両プレイヤーが同じスタートキャラクターを使うことは認められている[1]。
歴史[]
カードセット[]
最初のカードセットは「基本セット」と呼ばれるもので、2001年に発売された。この116枚からなる基本セットの発売以来、「クィディッチ・カップ」(2001年)、「ダイアゴン横丁」(2002年)、「Adventures at Hogwarts」(2002年)、「秘密の部屋」(2002年)の4つの拡張セットが発売された。「Adventures at Hogwarts」の日本語版は未発売である。
脚注[]
J・K・ローリングのハリー・ポッター シリーズ | |||||
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賢者の石 | 小説 | 映画 | ゲーム | 映画のサントラ | ゲームのサントラ |
秘密の部屋 | 小説 | 映画 | ゲーム | 映画のサントラ | ゲームのサントラ |
アズカバンの囚人 | 小説 | 映画 | ゲーム | 映画のサントラ | ゲームのサントラ |
炎のゴブレット | 小説 | 映画 | ゲーム | 映画のサントラ | ゲームのサントラ |
不死鳥の騎士団 | 小説 | 映画 | ゲーム | 映画のサントラ | ゲームのサントラ |
謎のプリンス | 小説 | 映画 | ゲーム | 映画のサントラ | ゲームのサントラ |
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ファンタスティック・ビースト (映画シリーズ) | |||||
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