"純血よ永遠なれ" —ブラック家の家訓 [出典]
高貴なる由緒正しきブラック家はイギリスの家族の中で最も大きく、そして最も古い純血の家系のひとつであり、純血の家系をリストアップした聖28一族の一つに選ばれている。イギリスに関係している純血家族は、ほとんどブラック家と親戚関係にあたる。マルフォイ家や、レストレンジ家の様に、ブラック家もまた同様に高い地位と莫大な富を持っている。この莫大な富や高い地位から、ブラック家のメンバーの多くに見られる傲慢さが見られる行動は、このことが原因になっているのかも知れない。ブラック家の複雑な家系図は、ロンドンのグリモールド・プレイス12番地にある華麗な壁画としてタペストリーで展示されている。そのタペストリーは中世から始まっており、今日までのブラック家がたどってきた道を示している。
20世紀後半までにはブラック家の男子の氏は絶えてしまった。最後の男子の氏であったシリウス・ブラックとレギュラス・ブラックは、どちらも若くして死んで仕舞い、どちらも結婚をしていなかったために子供もいなかった。女性の氏は、マルフォイ家、テディ・ルーピン、ウィーズリー家、ベラトリックス・レストレンジの隠し子であるデルフィーニ・リドルなどを通して続いている。
家族の歴史[]
"・・・両親は狂信的な純血主義者で、ブラック家が事実上王族だと信じていた・・・" —ハリー・ポッターに家族の価値観を話すシリウス・ブラック [出典]
ブラック家の起源は、中世まで振り返る。ブラック家の人々は今日まで純血を守り通してきたと主張はしているが、シリウス・ブラックがハリー・ポッターに対して言ったように、本当に純血である家族はこの時代はもう存在していない。ブラック家などの純血を主張しているものは、単に家族からマグルとスクイブを抹消しているだけだ。ブラック家の人々は、血統を非常に大切にしているため、マグルやスクイブ、マグル生まれ、血を裏切る者のことを軽視している。家訓は、「Toujours Pur」で、フランス語で「純血よ永遠なれ」という意味である。大半のブラック家はこのモットーを真剣に受け止めている。
この家訓の為に、多くのブラック家は第一次魔法戦争と第二次魔法戦争のときにヴォルデモート卿を支援した。また、少しの人は死喰い人にもなった。しかし、こうした中、シリウス・ブラックなどの一握りの人はこのブラック家の伝統的な考えに同意しない人もいた。シリウス・ブラックやニンファドーラ・トンクスなどは不死鳥の騎士団に加わり、ヴォルデモート卿などに敵対した。アラミンタ・メルフリアが虐殺的な裁判を合法化しようと魔法省に持ち込んだこともあるなど、マグルの浄化をしようとしていた者たちはいたが、そのような人たちでさえも、ヴォルデモート卿の本当の目的が分かったときには、おじけづいた。
シリウスの死によって、ブラック家は男子の氏が絶えた。しかし、シリウスの従兄弟であるベラトリックス・レストレンジ(旧姓ブラック)の娘、デルフィーニ・リドル、アンドロメダ・トンクス(旧姓ブラック)、ナルシッサ・マルフォイ(旧姓ブラック)、アーサー・ウィーズリー、ロングボトム家などでまだ続いている。ハリー・ポッターは、シリウス・ブラックがマルフォイ家と親戚関係であることを知ったとき、ショックを受けたものの、シリウス・ブラックがすべての純血を主張している家系は何らかのところでつながって親戚関係になっていると説明した。事実、シリウス・ブラックも、モリー・ウィーズリー(旧姓プルウェット)と遠縁の又従兄弟ぐらいの関係になっている。
家族のメンバー[]
タペストリーから消された人たち[]
- アルファード・ブラック…甥であるシリウス・ブラックにお金を残したため、死後消された。
- アンドロメダ・トンクス(旧姓ブラック)…マグルであるテッド・トンクスと結婚したために消された。
- セドレーラ・ウィーズリー(旧姓ブラック)…血を裏切る者であったセプティマス・ウィーズリーと結婚したために消された。
- エデュエイダス・リメット・ブラック…理由は不明
- イオーラ・ブラック(旧姓ブラック)…マグルであるボブ・ヒッチェンズと結婚をしたために消された。
- マリウス・ブラック…スクイブだったため、消された。
- フィニアス・ブラック…マグルの権利を支持したために消された。
- シリウス・ブラック3世 ・・・血を裏切る者であったために消された。
結婚によって親戚になった人たち[]
- ボブ・ヒッチェンズ…イオーラ・ブラック(旧姓ブラック)と結婚した。
- キャスパー・クラウチ…ケイリス・クラウチ(旧姓ブラック)と結婚した。
- チャールズ・ポッター…ドリア・ポッター(旧姓ブラック)と結婚した。
- ドゥルーエラ・ロジャー…シグナス・ブラックと結婚した。
- エラ・マックス…シグナス・ブラックと結婚した。
- ハーファング・ロングボトム…セドレーラ・ブラックと結婚した。
- ハーバート・バーク…ベルヴィナ・ブラックと結婚した。
- ヘスパー・ガンプ…シリウス・ブラックと結婚した。
- イグネイシャス・プルウェット…ルクシリア・ブラックと結婚した。
- イルマ・クラッブ…ポラクス・ブラックと結婚した。
- ジンボ・ブリシュウィック…ミサピノア・ブラックと結婚した。
- ルシウス・マルフォイ…ナルシッサ・ブラックと結婚した。
- リサンドラ・ヤックスリー…アークタルス・ブラックと結婚した。
- マゼンタ・トライプ…リコラス・ブラックと結婚した。
- メラニア・マクミラン…アークタルス・ブラックと結婚した。
- ロドルファス・レストレンジ…ベラトリックス・ブラックと結婚した。
- セプティマス・ウィーズリー…カリドーラ・ブラックと結婚した。
- テッド・トンクス…アンドロメダ・ブラックと結婚した。
- アーシュラ・フリント…フィニアス・ナイジェラス・ブラックと結婚した。
- バイオレッタ・ブルストロード…シグナス・ブラック と結婚した。
遠い親戚の人たち[]
- アーサー・ウィーズリー…セドレーラ・ウィーズリーの息子。
- モリー・ウィーズリー…アーサー・ウィーズリーの妻であり、ルクシリア・ブラックの従兄弟違い。
- ギデオン・プルウェット…ルクシリア・ブラックの従兄弟違い。
- フェービアン・プルウェット…ルクシリア・ブラックの従兄弟違い。
- ビル・ウィーズリー…父方の祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- チャーリー・ウィーズリー…父方の祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- パーシー・ウィーズリー…父方の祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- フレッド・ウィーズリー…父方の祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- ジョージ・ウィーズリー…父方の祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- ロン・ウィーズリー…父方の祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- ジニー・ウィーズリー…父方の祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- ビクトワール・ウィーズリー…父方の曾祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- ルイ・ウィーズリー…父方の曾祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- モリー・ウィーズリー2世…父方の曾祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- ルーシー・ウィーズリー…父方の曾祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- フレッド・ウィーズリー2世…父方の曾祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- ロクサーヌ・ウィーズリー…父方の曾祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- ローズ・ウィーズリー…父方の曾祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- ヒューゴ・ウィーズリー…父方の曾祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- ニンファドーラ・トンクス…アンドロメダ・トンクスの娘。
- リーマス・ルーピン…ニンファドーラ・トンクスの夫で、そのニンファドーラ・トンクスの母がアンドロメダ・トンクス。
- テディ・ルーピン…アンドロメダ・トンクスの孫。
- ドラコ・マルフォイ…ナルシッサ・マルフォイの息子。
- スコーピウス・マルフォイ…ナルシッサ・マルフォイの孫。
- ジェームズ・ポッター1世・・・彼の息子の妻の祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- ハリー・ポッター…妻の祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- ジェームズ・ポッター2世・・・セドレーラ・ブラックの曽孫。
- アルバス・ポッター…セドレーラ・ブラックの曾孫。
- リリー・ポッター…セドレーラ・ブラックの曽孫。
- ハーマイオニー・グレンジャー…彼女の夫の祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- フラー・デラクール…彼女の夫の祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- オードリー・ウィーズリー…彼女の夫の祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- アンジェリーナ・ジョンソン…彼女の夫の祖母がセドレーラ・ウィーズリー。
- フランク・ロングボトム…カリドーラ・ブラックの孫。
- アリス・ロングボトム…夫の祖母がカリドーラ・ブラック。
- ネビル・ロングボトム…カリドーラ・ブラックの曽孫。
- バーテミウス・クラウチ・シニア…ケイリス・クラウチの息子だと思われる。
- バーテミウス・クラウチ・ジュニア…ケイリス・クラウチの孫だと思われる。
- デルフィーニ・リドル…ベラトリックス・レストレンジの娘。
- トム・マールヴォロ・リドル…妻がベラトリックス・レストレンジ。
タペストリーの人物抹消[]
グリモールド・プレイスに描かれている家系図は、たまに手を加えられることがあった。シリウス・ブラックによると、母のヴァルブルガ・ブラックは、血を裏切る者であったシリウス・ブラックの名前を何の躊躇もなくタペストリーから吹き飛ばした。「Toujours Pur」(純血よ永遠なれ)はブラック家のモットーであり、それは伝統的に受け継がれてきた。純血の概念に同意しなかったり、マグルと結婚をするなどをした場合、スクイブと同様にタペストリーから抹消される。したがって、タペストリーに残っている人物というのは、純血との結婚のできた人しかいない。純血との結婚をするために、親戚同士での結婚をした者もいた。その例が、ヴァルブルガ・ブラックとオライオン・ブラックである。この二人は、再従兄弟である。このような近親交配というのは、受胎力の低下と精神状態が不安定になるなどの問題を引き起こした。
家系図[]
外見[]
ブラック家の人々は、一般的に素晴らしい良さを持つといわれている。彼らは背が高くて肌が薄く、魅力的な特徴を持つ美しい人と見做されている。ブラック家の伝統的な外見としては、ブロンドの髪と青い目を持つナルシッサ・マルフォイ、明るい茶色の目と茶色の髪を盛るアンドロメダ・トンクスとシリウス・ブラックなどの例外は存在するものの、基本的にはグレーの目。彼ら自身は自分たちの家系のことを実質的な王室であるという考えを持っているため、彼らの人格に反映されたある種の貴族的な優雅さがある。アズカバンの中で何年も暮らし、脱獄を果たしたベラトリックス・レストレンジとシリウス・ブラックは、両者ともにアズカバンの中でそれらをほとんど失ってしまったものの、これらの素晴らしい良さというものの痕跡を残しているといわれている。
名前の由来[]
ブラックというのは、色としてとらえられる。そして、黒という色は光をすべて吸収することができる。西洋文化の中では、黒という色は典型的な悪であったり、暗闇や魔術と関連していた。しかし、裕福さや、ブラック家としての威厳であったり、洗練もある。またブラック家は、他の文化による人生と繁栄にも関連している。古代中国では、黒という意図は水の要素を示す象徴でもあり、これはブラック家がホグワーツでスリザリンに属すという事にも対応している。英語の紋章において、黒は暗闇と無知をあらわしている。これは、ブラック家におけるマグルへの偏見を示している。ブラック家のタペストリーの幹部分にはフィニアス・ナイジェラス・ブラックが描かれており、その左側にさらに昔の人々が描かれている。ほとんどのブラック家の人々は星であったり、星座の名前から付けられている。例えば、星のシリウスは、こいぬ座にある。さらに、シリウス・ブラックが逃亡しているときにアルバス・ダンブルドアがハリー・ポッター、ハーマイオニー・グレンジャー、ロン・ウィーズリーに呼ぶように言った名前はパッドフットであり、これはおおいぬ座である。
財産[]
ブラック家は、マルフォイ家やポッター家の様な多くの純血家族と同じ様に、非常に裕福であったと考えられる。この裕福さが、ブラック家のメンバーに傲慢さのある行動が多くみられるようになった原因かもしれない。
1993年のこと、シリウス・ブラックは、グリンゴッツの711番金庫にある資金を使い、ハリー・ポッターにファイアボルトを買い与えた。シリウス・ブラックは母親の死後、この金庫を受け継いでいるという可能性が考えられるため、711番金庫がブラック家の財産の入った金庫であるという可能性がある。ブラック家からシリウス・ブラックが抹消されたのち、叔父のアルファード・ブラックが与えてくれた金を使い、711番金庫を買収したとも考えられる。
シリウス・ブラックが1996年に亡くなった後、シリウス・ブラックの名付け子にあたるハリー・ポッターは、ブラック家の家や屋敷しもべ妖精、金庫などを含むすべての財産を継承した。シリウス・ブラックの遺言によってこのように継承されることを考えると、非常にセキュリティとしても高いものだ。
脚注[]
聖28一族 | |||
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※†は断絶した家を表す。 | |||
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