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ムーニー、ワームテール、パッドフット、プロングズ
われら魔法いたずら仕掛人のご用達商人がお届けする自慢の品
忍びの地図 忍びの地図

忍びの地図ホグワーツ魔法魔術学校のすべてをあらわにする魔法の地図。教室、廊下、城内、校庭を隅から隅までカバーし、壁に隠された秘密の通路すら表示することができる。地図上を動く小さな点が誰がどこにいるのかを示しており、たとえ動物もどきの能力やポリジュース薬で変身したり、透明マントで隠れたりしても忍びの地図を出し抜くことはできない。ホグワーツの幽霊でさえその例外ではない。

忍びの地図には同じような名前の人物を区別できないという弱点がある(同姓同名の場合でも名前の最後にシニアやジュニアがつかない)。また『位置発見不可能』の部屋も苦手のようである。必要の部屋の所在、というより、そもそも部屋が存在することを明らかにしたのは忍びの地図ではなくてドビーだった。秘密の部屋もこの地図に表示されたことはない。これは地図の作成者が秘密の部屋の存在を知らなかったためか、あるいは必要の部屋と同様、秘密の部屋も位置発見不可能だったのかも知れない。というのもロンとハーマイオニーがバジリスクの牙を手に入れようとして秘密の部屋にいる間、二人は地図には表示されていなかった。これは必要の部屋にいる人が地図に表示されないのと同じ現象である。

歴史

製作

この地図の製作には非常に高度で素晴らしい魔法が使われている。そのひとつホムンクルスの術により地図の所有者は城内のすべての人物を追跡することができる。地図にはまた製作者の宿敵セブルス・スネイプの好奇心を(できるだけ侮辱的な方法で)永久に退ける魔法がかけられている 地図の製作に使われている魔法の説明

The Marauders

シリウス、ジェームズ、リーマス、ピーター:地図の製作者

忍びの地図はリーマス・ルーピン(ムーニー)、ピーター・ペティグリュー(ワームテール)、シリウス・ブラック(パッドフット)、ジェームズ・ポッター(プロングズ)がホグワーツ在学中に製作した。地図には彼らが動物もどきの能力で変身(ルーピンの場合は狼人間に変身)したときのニックネームがサインされていることから、その製作は1975年から1978年の間だと考えられる。四人はホムンクルスの術をかけて忍びの地図を作成した。この術は最先端の非常に強力なもので、ホグワーツのすべての人物を追跡することができる。セブルス・スネイプを侮辱するための魔法がかけられていることも忘れてはならない。シリウス、ペティグリュー、ジェームズは動物もどきの力を使って、夜、誰にも見咎められることなく校庭を探索することができた。一方、城内はジェームズの透明マントを使い時間をかけて地図に記載していった[2]

通称マローダーズの四人組は何年もこの地図の世話になっていたが、最後にアーガス・フィルチに取り上げられてしまった[2]。そうなってしまった詳細な経緯は不明だが、おおかた調子に乗ってやり過ぎたところをフィルチに追い詰められてしまったのであろう。たぶん、最大のライバルであるジェームズ・ポッターの悪事を暴いてやろうという執念にとりつかれていたスネイプが四人のことをフィルチに密告したのである[2]。この地図の最高傑作がフィルチに没収されたのは四人が最終学年のときだった。万事ぬかりなく疑い深いフィルチから地図を取り返すことはできなかった[2]

フレッドとジョージ・ウィーズリー

このかわい子ちゃんが、学校中の先生を束にしたより多くのことを僕たちに教えてくれたね 忍びの地図についてフレッド・ウィーズリー

Harry Potter and the Prisoner of Azkaban 0757

ハリーに忍びの地図を渡すフレッドとジョージ

フレッドとジョージ・ウィーズリーはこの地図を1年生のときにフィルチの事務所から盗んだ。クソ爆弾を爆発させた件で事務所に連行されていた二人は『没収品・特に危険』と書かれた引き出しに気づく。ジョージが再びクソ爆弾を爆発させて気をそらせている間に、フレッドが引き出しから地図を盗み出した。この空白の羊皮紙が何の役に立つのかを知るには試してみるほかなかった。二人が地図を表示するための決まり文句に近づいてくると地図はあちこち光り始め、それが手がかりとなってついにフレッドとジョージは正しい答えを手に入れた。この地図を使って二人はホグワーツの秘密の通路を暗記し、いろんないたずらに利用した[3]

のちにフレッドとジョージがこの地図を、それと知らずに地図製作者の息子であるハリーに贈ったのはハリーが3年生のときだった。それは二人のハリーに対する大いなる尊敬の証であり、ハリーこそ、その運命に立ち向かうためにこの地図が必要だという思いからだったが、ハリーの運命については二人ともまだ完全に理解しているわけではなかった[2]

ハリーによる地図の使用

ハリー: "この地図に載ってるのは?"
双子のウィーズリー兄弟: "みんなだ"
ハリー: "みんな?"
双子のウィーズリー兄弟: "みんな - どこで - 何をしてるか - ひとめで - わかる"
ハリー: "すごいや!"
―ハリーに忍びの地図を渡すフレッドとジョージ[出典]
GunhildaGorsemoorCorridor

こっそりホグズミードへ行くために地図を使うハリー

ハリーはホグワーツ在学中何度も忍びの地図の世話になったが、特によく使用したのは3年生のときである。ハリーはこの地図でホグズミードに行く道を見つけ、隻眼の魔女の通路を通り、ハニーデュークスの地下室へと抜け出した。叫びの屋敷でハリーの生首を見たマルフォイが早速スネイプに告げ口すると、ハリーはホグワーツに戻った途端スネイプに捕まってしまう。尋問中に地図を持っていることがバレてしまうが、最後にはリーマス・ルーピンの知るところとなり地図もルーピンに没収されることになった。ハリーはルーピンが地図の使い方を知っていることに驚いた。ルーピンはこの地図でピーター・ペティグリューが今なお生きていることを知り、ピーターこそがハリーの両親を裏切り、旧友のシリウス・ブラックに罪をなすりつけた張本人だと結論づけた。ともに忍びの地図の作者であるルーピンとシリウスが友情を取り戻すには長い時間がかかることになる。ルーピンはその学年の終わり学校を去るときに地図をハリーに返したが、そのことを後悔することはなかった。なぜなら彼はもう先生ではなかったし、彼自身地図に用はなかったからである。

4年生のとき、ハリーは三大魔法学校対抗試合の第二の課題の手がかりを得るため、監督生用の浴室に忍び込もうとしてこの地図を使った。浴室から戻るときに地図を落としてしまい、危うくスネイプにとりあげられそうになったが、アラスター・マッドアイ・ムーディに化けたバーティ・クラウチ・ジュニアがその地図は自分のものだとウソをついてハリーを助けてくれた。地図には弱点があり、クラウチ・ジュニアとクラウチ・シニアを区別することができなかった。その後ハリーは気が進まないながらもクラウチに地図を貸したが、ムーディに化けていたクラウチの正体がばれると地図を取り返した。クラウチは地図がご主人様の計画を台無しにするところだったと語ったが、地図を使って父親のクラウチ・シニアの到着を監視することで逆にうまく切り抜けようとしたのである。

Dumbledore's Army with close-up look at Harry Potter and Nigel (HP5)

ハリーの隣で地図を抱えたナイジェル・ウォルパート(D.A.の会合)

5年生のとき、ハリーは闇の魔術に対する防衛術を生徒たちに教え始めた。ドローレス・アンブリッジの決めたルールに違反しているため見つかると処罰は避けられない。そのためハリーはD.A.の会合の際、尋問官親衛隊やフィルチの動向をつかむためにこの地図を使った。いつもハリーの隣にいるナイジェル・ウォルパートは生徒たちが必要の部屋を出るときに見つかったりしないよう、地図を使って見張りをした。忍びの地図は、D.A.メンバーがアンブリッジやフィルチやスリザリンの親衛隊に見つからないようにするために一役買った。

Halfblood-01646

ドラコ・マルフォイを監視するために地図を使うハリー

6年生のとき、ハリーはドラコ・マルフォイの行動を監視するために地図を使用した。ハリーはドラコがよく地図の外に消えてしまうのに気づいたが、その理由がわかったのはドビーに後をつけさせてからのことだった。ドラコは必要の部屋へと姿を消していたのだが、部屋は忍びの地図には載っていなかったのである。必要の部屋が『位置発見不可能』だから地図に表示されていなかったのか、それともマローダーズの四人がその部屋のことを知らなかったことが理由なのかはわからない。

分霊箱を捜す旅に出ているとき、ハリーは思いを寄せる相手ジニーが何をしているのかを地図でよく見ていたが、そのときのことがヒントになり地図がどこでも使えることがわかった。

ホグワーツの戦いの少し前ハリーはロンハーマイオニーを探そうとして地図を使ったが、どこにいるかわからなかった。そのとき二人は秘密の部屋ヴォルデモート卿の最後の分霊箱を破壊するために必要なバジリスクの牙を集めていた[4]

ハリー・ポッターの遺産

ハリーがホグワーツの戦いヴォルデモート卿を打ち倒した後、忍びの地図は長らく使われなかった。最後はジェームズ・シリウス・ポッターが父親のハリーの机からこの地図を盗んだようである[1]

使用法

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折りたたまれる忍びの地図

われ、ここに誓う。われ、よからぬことをたくらむ者なり 地図を浮かび上がらせるための文句

忍びの地図は普段は何も書かれていないただの羊皮紙である。で羊皮紙に触れながら「われ、ここに誓う。われ、よからぬことをたくらむ者なり」と唱えると地図が浮かび上がってくる。

地図を消して誰かに読まれないようにするには、もう一度杖で地図に触れながら「いたずら完了」と唱える。

合言葉が必要な隠し通路のそばに来ると、地図上の自分の人影の吹き出しにその合言葉が表示される。

注意事項

めったにないことだが忍びの地図が力を発揮できないこともある。スネイプ1994年春ごろ述べたように、暴れ柳から叫びの屋敷まで隠し通路を通る人をこの地図で追跡すると途中で姿を消してしまう。叫びの屋敷は地図の対象エリアのそとにあり地図には載ってないのである。必要の部屋の中にいる人を表示することもできない。なぜなら必要の部屋は『位置発見不可能』であり地図には載っていないからだ。秘密の部屋も同様である。地図の作成者は秘密の部屋のことを知らなかったのだろう。

またこの地図は同姓同名の人物を区別できない。バーティ・クラウチ・ジュニアがその一例である。彼は地図上では単に "バーテミウス・クラウチ" と表示されていた("バーテミウス・クラウチ・ジュニア"ではなくて)。このためハリー・ポッターはバーティ・クラウチ・シニアが実際は自宅で服従の呪文をかけられていたにもかかわらず、ホグワーツにいるものと勘違いした。

Harry-potter3 map pettigrew

ネズミに変身したピーターの名前を表示する忍びの地図

この地図はたとえ動物もどきが動物に変身していても本人の名前を表示する。ルーピンピーター・ペティグリューが死んだとされていたにもかかわらずホグワーツにいることを知ったが、それは地図のこの性質のおかげである。

この地図にはセブルス・スネイプを侮辱する魔法がかけられており、彼はこの地図を使うことができない[2]。しかしルーピンが地図を表示したまま部屋に置いてきてしまったため、スネイプはこの地図を使って、ルーピンが暴れ柳の下の隠し通路に入るのを確認することができた。

地図の特殊な能力

合言葉が必要な隠し通路のそばに来ると地図上の自分の人影の吹き出しにその合言葉が表示される。もっと重要なのはこの地図がホグワーツ内のすべての人物の名前と場所を表示できることで、次のような特殊なケースも例外ではない。

登場作品

脚注

Marauders Map

Mary GrandPréにより描かれた地図

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