血を裏切る者(Blood traitor)は、純血の魔法族でありながらマグルやマグル生まれを擁護または支持する者を指す、純血至上主義者が使う蔑称である。
マグル生まれやマグルを劣った者であると信じている純血至上主義者は、マグルを支持する魔法使いを軽蔑してきた。特にウィーズリー家は、「血を裏切る者」の代名詞だった。
説明[]
マグル生まれと結婚した純血の魔法使いは「血を裏切る者」と見なされた。アンドロメダ・トンクスは、マグル生まれと結婚したためブラック家から勘当された。
ウィーズリー家は純血の家系ではあるが、至上主義的考えを拒否し、マグルと魔法使いは平等であるとの考えを持ち、積極的にマグルと関わろうとした。シリウス・ブラックも同様である。
思想[]
純血の魔法使いの殆どは、自身を貴族にも似た魔法界のエリートと考えている。彼らはマグル生まれやマグルを純血よりも劣った存在であると軽視し、この考えに賛同しない純血や半純血の魔法使いを「血を裏切る者」とのレッテルを貼った。純血至上主義者にとって、このレッテルを貼られるのは屈辱的だった。
純血至上主義者は、マグルとの交流によって「魔法力が弱まる」と考えており、マグル界と交流を限りなく避けようとしていた。また、「血を裏切る者」との交流も不潔であるとした。
過激な至上主義者は「血を裏切る者」はマグル生まれと同等で忌むべき存在と考えていた。ベラトリックス・レストレンジは「血を裏切る者は穢れた血の側にいる」と主張した。彼女の出身ブラック家はマグルと結婚または「血を裏切る者」と見なした家族を勘当していた。例えば、アストリア・トンクスは、マグル生まれのテッド・トンクスと結婚したため、家族と絶縁状態になりメンバーからはずされた。
ヴォルデモート卿は血を裏切る者を徹底的に弾圧した。死喰い人がイギリス魔法省を掌握した際にはアーサー・ウィーズリーを監視下に置いた。しかし、「血を裏切る者」はマグルを支持している一方で純血でもあったため、死喰い人も出来れば殺したくたはなかった。